大好きって気持ち


By maria様


「大好き」

・・・って気持ち。
どうやって、伝えたらいい?
「大好き」よりもっと大好き。
伝え方もわかんないし。
素直にも言えない。
いっつも・・・いっつも・・・意地張ってケンカになっちゃう。
あ〜あ・・・「蘭」は素直じゃないな。
どうやったら・・・素直になれるのかな・・・


  ☆☆☆


「はぁ・・・」ため息ひとつ。
2日前、コナン君のお母さんから電話があった。
コナン君迎えに来るって。
やっぱり、コナン君はお母さんが迎えに来てくれて嬉しいのかな?
すごく機嫌がよかった。
それで、昨日コナン君のお母さんがコナン君を連れて行った。

ピンポーン

誰か来た。
誰だろう。
もしかしたら、コナン君の友達かも。
教えてなかったな・・・コナン君がいなくなったの。

「は〜い・・・」一歩ずつがなんか重い。

がちゃ。

ドアを開けた。そこには、哀ちゃんがいた。
「あ・・・ごめんね。コナン君お母さんと一緒に・・・」
「工藤君、帰ってるわよ。」え?新一・・・?
「哀ちゃん・・・・?」
「あなたを呼んできて欲しいって。」新一が・・・帰ってる・・・!
「あ、ありがとう!」
走った。
とにかく全力で走った。
新一の家に。
「工藤君も人使いが荒いわね・・・」


  ☆☆☆


「新一!」

がちゃ。

新一の家に入った。
入ったらすぐにクラッカーの音がした。
「へ・・・?」
「ハッピーバースデー、蘭。」
目の前には、ずっとずっと会いたかった新一がいた。
でも、私は状況が理解できなかった。
「バースデー・・・・?」
「おめーなぁ、自分の誕生日忘れたのか?」
あ!そうだった。
今日は私の18回目の誕生日だ!
「そんなのどーでもいいから!どこ行ってたのよいままで!たまに帰ってきた時はすぐまたどっか行っちゃうし・・・今回だって・・・すぐどこか行っちゃうんでしょ・・・・」
あ〜あ。
だめだ・・・涙声になってきちゃった・・・目から涙が溢れ出そう。
なんて、考えてたら新一が私を抱き締めた。
「もうどこにも行かない。・・・ずっと、傍にいるから。」
「・・・ホントに・・・?」
「バーロー。俺を信じろ。・・・ほらっ。」
と、新一はポケットから小さな袋を取り出した。
「・・・・?」
「誕生日プレゼント!」
新一は真っ赤になって言う。
袋を開けると、中には銀色の指輪・・・―
「ゆ・・・びわ・・・」
「これさ〜、やすもんだから・・・ま、本物はまたいつかな!」
「・・・・がと・・・」
「あ?」
「ありがと!すっごく・・・うれしい・・・」
ポロッ。
涙がこぼれおちた。
うれしいよ・・・すっごく・・・
「蘭、好きだよ。」
ギュって新一が抱き締めて言った。
わかんないよ、どうやって伝えたらいいのか。
でも・・・―
「私も・・・・大好き!大好きよりもっと大好き!」
「俺も。」
って、クールに言ってるつもりなんだろうな。
でも、耳まで真っ赤だよ!
「新一・・・」
「ん?」
「おかえりなさい・・・」
「・・・・ただいま。」
それから、当分言葉はなかったけど・・・唇を重ねた・・・・―――


気持ちの伝え方なんかわかんないよ。
どうやって伝えたらいいのか。
でも・・・でもね、これから探せばいいよ。
だって、大好きな人が傍にいるから・・・絶対に見つかるよ・・・・―



Fin…….


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