the truth


By maria様


「俺は怪盗キッドなんだ・・・」
もう限界で・・・・黙ってるのが辛くて。
もう、君を傷つけたくないから打ち明けた。
青子、俺は怪盗キッドなんだ・・・・って。

「快斗・・・が・・・?」
「・・・・・」
青子の目を見るのが怖くて。
青子の目から逃げた。
下を向いて・・・答えを待った。
「・・・・な〜んだ!やっぱりそうか!」
帰ってきたのは予想外の答え。
「へ・・・?」
「なんとなく、そうだと思ってたよ!なんだ!やっぱりね!」
青子が笑う。
でも、俺にはその笑顔が・・・・作り物にしか見えなかった。
「あお・・・」
「快斗は、なんで盗むの・・・・」
うつむいた青子が問い掛ける。
絶対に聞かれると思った。
「・・・・それは・・・」
全てを青子に打ち明けた。
なにもかも。
何も、もう隠したくないから。
隠すことで、君を傷つけるような気がして・・・―

「・・・そっかぁ・・・・。」
「・・・・・」
まだうつむいていて、青子の顔が見えない。
けど・・・・声は悲しそうだった・・・
「・・・・でも・・・」
「ん?」
「快斗は・・・快斗だよねっ!」
青子は顔を上げて笑った。
笑顔を作って、涙を瞳にためて。
今にも零れ落ちそうな涙をこらえてた。
そんな青子が放って置けなくて、無意識に抱き締めた。
「快斗・・・?」
「ゴメン・・・」
ポロリと出た言葉がこれだった。
「ゴメン、青子・・・!」
「なんで、快斗が誤るの・・・・」
泣いた声で青子が言う。
「ゴメン・・・・っ!」
青子が傷ついてる。
そんなのが嫌だった。
そして、いつのまにか俺の瞳からも涙が零れ落ちた。
「ゴメン・・・!」
「快斗・・・青子、嬉しかったよ。・・・快斗が打ち明けてくれて。」
「っ・・・・・!」
「快斗がキッドなのは・・・ヤだったけど、隠し事されるほうがもっとヤだもん!」
「青子・・・・」
「快斗は快斗だもんね!」
「青子・・・・好きだ・・・・」
「・・・・・青子も快斗の事大好きっ!」



―my love,
I always wanted to say,
After I told you the truth,
that
I love you,
my true love...




Fin.


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