Halloween、工藤邸での甘〜いひと時



By 白石早苗様



ピンポーン


私の名前は毛利蘭。
帝丹高校2−Bで、彼氏持ち。
相手は、幼馴染で同級生の工藤新一。
彼は高校生探偵工藤新一でもあって、超有名人。
女子のファンが沢山居て、困った困った。

今日はハロウィーンなので、新一の家にお呼ばれしてて、服部君に和葉ちゃんに快斗君、青子ちゃん、志保さんに探偵団の皆でパーティーなの。
勿論私も仮装で参加!
それと、籠(かご)いっぱいのキャンディーやチョコレート。


なぜかって?
知らないかな。
ハロウィーンには、【Trick(トリック) or(オア)Treat(トリート)?】っていうのがあって、【お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ?】って意味。
籠のお菓子は、歩美ちゃんたちに配るお菓子なんだ。
新一を驚かそうと思って、仮装で来たんだから!

なのに新一ってば来ないのよねぇ。


何してんだろ?



「はぁ〜い…」

来た来た。

だらしない新一の声が響く。
ガチャリという音と共に、私の声が響いた。


「Trick or Treat?」

新一はポカンと口を開けて呆然としている。

「Trick or Treat? イタズラされちゃってもいいのかな?」


私はイタズラっぽい笑顔を浮かべながら手を差し出した。
お菓子をくれ、って意味なんだけどな。


「ふ〜ん…菓子やんねーからイタズラさせろよ」

新一はイタズラっぽい笑みを浮かべると、私の唇に自分の唇を押し付けた。

!?!?


私は一瞬頭が混乱したけど、拒まずに受け入れた。
と同時に、口の中に新一の舌が入って来る。


「ん!?」

新一の舌に絡められ、私の唇に触れたものは。



キャンディー。


新一はようやく私の唇を解放すると、ニッと笑った。


「菓子やったから、イタズラしていいぞ」

「バ、バカッッ!! お菓子くれないのにイタズラするなんて卑怯よっ!」

「飴玉やったろーが。さっ、イタズラしないのかな? お姫様」

新一は再び私に口付けた。

今日くらいはいいかな?


玄関でやっていた為、駆けつけた一同が一部始終を見てしまい、冷やかされたのは言うまでもない。




FIN…….



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