西から来た少女



byドミ



「ら〜ん、空手部はまだ終わらない?」
「園子。もうちょっと待ってて。後は、着替えるだけだから」

ある夕暮れ。
帝丹高校2年生の鈴木園子は、空手道場に顔を出し、同級生の毛利蘭に声を掛けた。

蘭の着替えが終わって外に出ると、もう暗くなり始めていた。

「わあ、すっかり遅くなっちゃったね。ごめんね、園子」
「ううん、わたしは良いんだけど。旦那、まだ帰って来ないの?」
「んもう!新一はそんなんじゃないってば!」
「でもさ、新一くんって、警察からの呼び出しでもなけりゃあ、蘭が部活終わるのいつも待ってたよね」
「うん・・・」

蘭は目を伏せる。

蘭の想い人で、幼馴染の工藤新一は、ここ暫く「厄介な事件に関わってる」との事で、高校さえ休学してどこかに行ってしまっている。

新一とは、只の幼馴染。
蘭は自分の想いを彼に告げた事はなかったし、彼が自分をどう思っているのか聞いた事はない。
だから傍からはどう見られようとも、2人の関係を訊かれたのなら、「只の幼馴染」と答えるしかなかった。

新一がずっと側に居た時は考えもしなかった。
2人一緒に登下校し、一緒にどこへでも出かけていた事が、どんなに特別で大切な事だったのか。

新一に取って自分がどんな存在なのか、わからない。
けれど、深くなる夕闇の中に新一の顔を思い浮かべながら、蘭は思った。
早く無事に帰って来て欲しい、また前のように一緒に過ごしたい、と。



夕日が射す土手道を歩きながら、園子が呟く。

「夕暮れって・・・何か切ないよね・・・」
「うん。でも、真っ暗な中帰る方が、もっと切なくない?」
「そうねえ。それは確かに」
「今はまだ、日が長いから、部活終わって遅くなっても、まだ日が沈んでないけど。冬場だったら、帰る頃には真っ暗だよね」

そうやって園子と会話しながら、蘭は、ある事を思い出していた。

「そう言えば園子、中学校の時転校して来た、優花(ゆか)ちゃん」
「優花ちゃんって、白水(しろうず)優花?」
「そうそう、その優花ちゃんが、転校したての頃、かなりブルーになったの覚えてる?」
「うんうん!そう言えばホームシックっつーか、故郷恋し、って感じだったよね。でも暫くしたら元気になって、蘭と一緒に空手部で大活躍だったじゃん。高校は別になっちゃって・・・この前の都大会では、蘭との対戦前に敗退しちゃったけどさ」
「その、優花ちゃんが転校して来た時の事なんだけどね・・・」

そして蘭は園子に、中学1年の時のささやかな出来事を語り始めた。


   ☆☆☆


優花が、蘭達の居る帝丹中学に転校して来たのは、中学1年の冬、もう3学期に入っていた。

「福岡から転校してきました!白水優花といいます、宜しくお願いします!」

そう挨拶した少女は、明るく元気が良いという印象だった。
特技は空手で、ここでも空手部に入りたいという優花。
蘭は、親しくなれそうな転校生に、嬉しくなったものだった。

「え、毛利さんも空手部?じゃあ今日、早速連れてってもらって良い?」
「勿論!仲間が増えるの、大歓迎よ!」

蘭はさっそく、その日の帰り、優花を空手部に連れて行った。
優花の、はきはきした物言いは、好感をもたれ。
そして、真面目にみっちり練習を積んでいるらしいその技に、皆、感嘆の声を上げた。

優花はすんなり空手部に溶け込んで、幸先いい転校生活をスタートしたかに、見えた。
しかし。



「わっ!真っ暗!」

部活を終えて外に出た時、優花は驚いたように言った。

「ああ、まだ日が短いもんね」
「今、何時!?」
「え?5時だけど?」

帝丹中学では、スポーツの部活をしている者でも、試合前の特別期間でもない限り、5時以降は学内に残る事は許されていない。
後は、朝練や、土日の練習で不足を補うのだ。

「・・・なし、こげん暗かっちゃろか?(何故、こんなに暗いのだろうか?)」

優花が、蘭に聞こえるか聞こえないかの声で、ボソリと呟いた。

「優花ちゃん?どうかした?」
「何でんなか・・・何でもないよ、蘭ちゃん。それじゃ、また明日」

優花が手を振って去って行くのを、蘭は心配そうに見つめていた。


その次の日、朝会った時の優花は、何事もなかったかのように笑顔を見せていた。
空手部の練習にも、普通に参加し、技のキレは鋭く、特に何かあったように見えなかった。

けれど。


「なし、真っ暗かと?」

練習が終わって外に出た優花は、憂鬱そうな表情になって呟いたのであった。

「だって・・・今はまだ、日が短いもん。この位が普通でしょ?」
「そうばってん、こげんか暗か中ば帰った事は、滅多になかよ」
「優花ちゃん?」

蘭は首をかしげる。
帝丹中学は、部活の終わりがむしろ早い方だ。
それでも冬場は、部活の帰り道は暗いのが当然だったから、今迄何とも思わなかった。

「優花ちゃんが前いたところって、部活は何時まで?」
「試合前じゃなかったら、5時半までになってた」
「じゃあ、うちより遅いよね」
「うん・・・」

優花の浮かぬ顔が気になっていたが、蘭にはどうしたら良いのか、分からなかった。


それから数日。
授業中や休み時間は屈託なく笑い、クラスに溶け込んで来ている優花だったが。
部活の終了後、外に出てからの表情は、どんどん暗くなる一方だった。


「帰りたか・・・」
「優花ちゃん?」
「蘭ちゃん、あたし、変なんよ。そりゃ、福岡はなつかしかって思うとばって・・・、思うんだけど、こっちの土地が嫌って、そんなんじゃないんよ。昼間は大丈夫、夜、家に居る時も大丈夫、やけど・・・部活の帰りのこの時間が、すっごく切なくて辛い。『帰りたか』って、強烈に感じるとやん」

蘭は、どう言ってあげたら良いのか、分からない。
旅行以外に、故郷から離れて過ごした事のない蘭には、どうしても分かりにくい感覚でもあったから。


それから更に数日。
蘭が恐れていた事態が起きてしまった。
優花が、部活に顔を出さなくなってしまったのである。


   ☆☆☆


「・・・授業中は大丈夫で、夜、家に居る時も大丈夫で、でも、部活の帰りが、切ない気持になる?」
「うん・・・新一、わたしには何もしてあげられないのかな?」

蘭は、ちょうど同じ時間に部活が終わった新一と共に帰りながら、優花の事を話していた。
新一に相談してどうなるものでもないのかも知れないが。
新一だったらもしかしたら、何とかしてくれるかも知れないという思いが、どこかにあった。

「単なる望郷の気持ちなら、白水が出来るだけ楽しく過ごせるようにする以外は、そっとして置くしかねーと思うけどよ。ちょっと違うような感じだよな。蘭、白水って、確か福岡の方が出身だったって、言ってなかったっけ?」
「うん、そうだけど?」

新一は顎に手を当て、ちょっと考え込んでいた。
そして、おもむろに口を開く。

「蘭、空手部もそろそろ、朝練を再開するよな?」
「うん」
「今度、駄目元で白水を、朝練に誘ってみろよ」
「えっ!?」
「もしかして、白水は朝が弱いかも知れねーけど。少し位、強引に誘いをかけてみな。多分、朝練に参加し始めたら、元気になると思うぜ」
「えええっ!?な、何で!?」
「まあ、とりあえず、やってみろって」

蘭にとっては、何が何だか分からなかったけれども。
今迄、新一が「訳もなく適当な事」を言った事は、なかったので。
とりあえず、試してみる事にした。



優花を朝練に誘うと、案の定優花は最初、渋った。

「あたし、朝は弱いとやん」

何故新一に、優花が朝に弱い事まで分かったのだろうと訝しく思いながら、蘭は新一に言われた通り、ほぼ強引に優花を誘った。

そして次の日、朝7時、道場に現れた優花は、目を丸くしていた。

「冬場なのに、もう日が昇っとうとやね」
「へ?もう、7時だから、当たり前じゃない?」
「だって、福岡では今時分は、7時過ぎんと日が出らんもん」
「え!?そ、そうなの!?」
「うん。あたしも、引っ越して初めて知った。東京と福岡では、日の出日の入りの時間が違うとやね」

蘭はそういうものかと思ったが。
だからと言って何故、「朝練に参加し始めたら、優花が元気になる」のかは、見当がつかなかった。

けれどやがて、新一の予言通り、優花は元気になり。
夕方の部活にも、積極的に参加するようになった。
そして、真面目に練習を積む優花は、更に強くなり、蘭と並んで試合で活躍するようになったのである。



「そっか、白水、元気が出たか。良かったな」

優花が朝練に参加するようになってしばらく経った時、新一がそう言った。

「うん。でも何で、新一にはそんな事が分かった訳?」
「ああ。白水がいたのは、福岡だったろ?こっちとは、日の出日の入りの時間が違うんだよ」
「優花ちゃんも、そう言ってた」
「あっちは西だから、こっちの方が日の出も日の入りも早い。最低でも30分以上は、違うぜ。時期によっては、感覚的には1時間位、異なる場合もあるんじゃねーかな?」
「うん、こっちの方が福岡より、日の出も日の入りも早いってのは、分かったけど。だから、それで何で?」
「・・・夕暮れになったら切なくなるとか、日が沈んだら『早く家に帰らないと』って気持ちが焦るとか、そういう感覚は、蘭も分かるよな?」
「う、うん・・・」
「夕暮れ症候群という言葉もある。ま、それは認知症のお年寄りによく使われる言葉だけどよ、お年寄りから子供まで、みんな、その傾向はある。日の入りってのは、基本的に、人を憂鬱な気分にさせちまうもんなんだよ」
「・・・だから。福岡では、部活が終わって外に出ても暗くなかったのに、こっちでは真っ暗だったから、優花ちゃんは憂鬱になっちゃってた訳?」
「ああ」
「じゃあ、朝練に参加したら、元気になるってのは?」
「それは、ちょっと賭けだったな。日の光を少しでも余計に浴びた方が、元気になるかと思ってよ」
「えー!?賭けだったの!?」
「いや、マジで、日照不足が原因で鬱傾向にある人は、日の光を浴びたら、元気になるんだって」
「じゃあ、優花ちゃんが朝に弱いだろうってのは?」
「それは、体内時計の問題。西日本では日の出が遅い分、目覚めが遅い人が多いんじゃねえかと」
「新一ってば、ほんっとに、変な事ばっかり、よく知ってるよね」

蘭は、憎まれ口を叩きながらも、感心していた。

新一は、妙に雑学的知識が豊富だったが。
単に、頭に知識を詰め込んでいるだけではなく、こういう風に応用が利くという点は、いつも感心させられるのだ。



ある放課後、蘭は園子・優花を含めた数人で、お茶をしに行った。
その時、この話題が出た。


「え!?蘭ちゃん、あたしを朝練に誘ったのは、工藤君に言われたからだったの?」
「う、うん・・・」
「そこで、素直に旦那の言う事を聞く辺りが、さすがよね」
「もう、園子!誰が旦那よ!」
「蘭ちゃんって、それだけ工藤君の事、信頼してるんだね」
「え?だって、新一が自信持って言う事って、いっつも正しいんだもん」

友人達は、呆れたとも感心ともつかない表情で、蘭を見た。

「蘭ってば、そんな台詞吐きながら、夫婦の自覚がないんだもんねえ」
「だから!新一はそんなんじゃないって!」

蘭は、赤くなって怒鳴った。
その頃の蘭は、新一に対して抱いている絶対の信頼感が、どれだけ特別な事なのか、本当に自覚していなかったのだ。


   ☆☆☆


園子と蘭は、中学時代の思い出話をしながら、暗くなりかけた土手道を、歩いて行く。

「あー。そう言えば、そういう事もあったわね・・・」
「夕暮れで、切ない気分になると、その事を思い出すんだよね」
「はあ。蘭にとっては、夕暮れの切なさすらも、旦那との思い出に繋がってる訳か」
「だ、だからっ!新一は、そんなんじゃないって!」
「ハイハイ。蘭ってば、何年もそう言い続けてるけどさ。何かこう・・・変わったよね」
「えっ!?」
「中学の頃は、蘭も、本気で否定してたって言うか。でも、今は、強がっているだけってカンジ〜?」

園子の鋭さに、蘭は舌を巻く。
蘭が新一への気持ちが恋であると自覚し、思いを募らせているのは、高校に入ってからであるから。
園子の言葉は、図星なのである。

「あれ?蘭と園子じゃない?」

突然声をかけられて、蘭と園子はそちらを見る。
たった今、話題にしていた人物が、そこに立っていた。

「優花!」
「久しぶりね」

偶然、久しぶりに出会った旧友。
別れがたく、そのまま3人は、お茶をしに行った。


「残念だったわ、今年は蘭と対戦する前に敗退しちゃって。来年は、絶対蘭と決勝を戦うからね」
「うん、楽しみにしてるよ!」

久しぶりに会った友と、語り始めれば、話題は尽きない。
部活の事学校の事友達の事、そして。


「え〜!?工藤君って、今休学してるの?道理で最近、新聞記事も見かけない訳だ」
「うん・・・」
「それにしても、妙に知識が多くて、頭が回る人だとは思ってたけど、高校生探偵として新聞に出てたのを見た時は、ホントにビックリしたよ。奥さんとしても、鼻が高いでしょ?」
「だ、だから、新一はそんなんじゃなくって!」
「あれ?蘭ってば、いまだに工藤君とはお付き合いしてない訳?」
「そうなのよ、優花。蘭と新一君って、相変わらずなの。高校でも当然の事ながら、夫婦扱いの2人なんだけどね」

蘭は、赤くなって俯く。

「で、でも。新一、最近ずっと帰って来ないし」
「連絡はあるの?」
「うん・・・」
「優花、心配しなくても。蘭が今持ってる携帯は、新一君が贈ったものだし。新一君のメルアドは、わたしも知ってるけど、携帯番号を教えて貰ってるのは、蘭だけでしょ?」
「う、うん・・・」
「何だ、じゃあやっぱり、工藤君にとって、蘭って特別なんじゃない」
「そりゃ・・・そう信じたいけど・・・」

園子と優花は顔を見合せた。
そこへ。

「蘭姉ちゃん!」

息せき切って、店に飛び込んできた子供がいた。

「コナン君!どうしたの?」
「蘭姉ちゃんの帰りが遅いから、様子見て来いって、小五郎の小父さんが・・・」
「いっけない!もうこんな時間!?連絡するの、忘れてた!」

蘭は慌てて、小五郎宛にメールを送る。

「蘭、弟がいたの?」
「あ、この子は、うちで預かってる江戸川コナン君」
「預かってる?」
「コナン君、こっちはわたしの中学時代の友人で、白水優花ちゃんっていうの」
「初めまして、優花お姉ちゃん」

コナンは、笑顔全開で挨拶した。

「そして、このガキンチョが、目下のところ、新一君の最大のライバルよ」
「そ、園子!」

蘭とコナンが、真っ赤になった。

「へえ。ボク、もしかして、蘭の事、好きなんだ?」
「ち、違うよ!あ、勿論、蘭姉ちゃんの事は大好きだけど、そういう意味じゃ・・・」
「もう!園子も優花も、子供をからかわないの!」

「蘭、優花、何変な事考えてんのよ?このガキンチョは、小学生探偵だから、いずれ新一君を追い越すかも知れないでしょ?ま、でも、今や高校生探偵としての第一人者は、この『眠りの園子』様だけどね」

園子がしれしれと言った。

「もう、園子ったら!紛らわしい言い方しないでよね!」

蘭が頬を赤くしたまま、言った。

「でも、ホント、園子ってば時々、新一顔負けの推理を展開するようになったのよね」
「へええ。すごいわね〜」
「ははは・・・」

「そう言えば、工藤君みたいに全国区で有名な訳じゃなかったけど。私の故郷にも、居たわよ。高校生探偵って」
「ええっ!?」

蘭と園子は、思わず声を上げた。

「私がこっちに来る時、確か高校1年で、地元の新聞で『高校生探偵』って取り上げられてたから、私達より3学年上かな?女性で、可愛かったから地元ではアイドル扱いだったわね」
「女性の、高校生探偵か〜」
「名前は確か、越水(こしみず)・・・何てったかな?」
「もしかして、七槻(なつき)姉ちゃんの事?」

コナンの言葉に、蘭と園子は、目を見張った。

「何でアンタが、その元・高校生探偵を知ってんのよ?」

園子がジト目でコナンを睨んで、言った。
蘭は、偽の番組・探偵甲子園の事件を思い出して、青くなった。

「あ、いや・・・こないだ、平次兄ちゃんから、聞いたんだよ!かつての南の高校生探偵の話!」
「ふうん。福岡って南国じゃないんだけどねえ。どっちかって言えば、西国だけど、何故か南と思われるのよね」


何とはなしに、話がずれて行ったが。
蘭は、断片的に聞いた事件を思い起こし、胸痛むのを感じていた。

何も気付いていない園子と優花に、告げる気はないけれど。
かつての「南の高校生探偵」は、その手を血で染めたのだ。


園子と優花が話している傍らで、蘭はそっとコナンに囁いた。


「ねえ、コナン君。新一があの場に居たら、あの事件は防げたかな?」
「・・・それは、買い被り過ぎだと思うよ、蘭姉ちゃん。でもね、きっと新一兄ちゃんなら、出来る限り止めようとしたって、思う」
「そうね・・・」


蘭はコナンの、年に似合わぬ聡明な眼差しを見詰めた。
コナンは色々な意味で、新一と似ている部分がある。
推理馬鹿という点でもそうだけれど。

「何を一番大切だと考えているのか」、その点に関しても、コナンは新一と共通していると、蘭は思う。



蘭は、ふっと空を見詰めた。



蘭が新一に対して信頼しているのは、その頭脳や能力に対してではない。

どこまでも真っ直ぐな、新一の正義感。
世間ではクールで冷静沈着と言われている新一の、熱い想いと情熱。


蘭が信頼しているのは、そういった新一の「魂」と言うべき部分であると言う事を。
今、改めて蘭は自覚する。



Fin.


++++++++++++++++++


<後書き>

このお話、私が関東に移住した時の経験が、元になっています。

仕事が終わって外に出たら、真っ暗。
寮に向かって商店街を歩きながら、「帰りたいよ」と泣きたくなった日々。
けれど、仕事中とか、夜寮に居る時は、全くそんな感傷は覚えない。

何なんだろう、この特殊なホームシック?

で、3月末、所要があって福岡に帰った際に、夕方6時をはるかに過ぎても、夕日が沈んでいないのを見て、「あ、これだ!」と分かった訳ないんです。


何でも新蘭変換しようとする私、ここで考えたのは、「西から来たオリキャラが夕暮れ症候群的ホームシックにかかり。新一君がそれを解決し、蘭ちゃんが感心する」という図。
で、「中学時代の転校生オリキャラ」の登場と、なった訳です。
姓の「白水」も、あちらでは比較的多く見かけるものだったり、します。

で、西の地出身であればどこでも良かったのだけれど、福岡になったのは、単に私が方言を書き易いと言う個人的事情だったりします。ただ、「何気なく喋っていた方言」って、案外書き記すのは難しいですね。
優花ちゃんの言葉は、純然たる博多弁ではありません。福岡弁と言うべきものですね。その上、東京に移住した事で、さらに言葉が変化しつつあります。言葉は生き物であり、方言と言えども不変ではないのです。

最初の部分を書いたのは、原作で七槻ちゃん登場前だったのですが。
後半部分を書いた時、「福岡出身なら、地元の有名人をきっと知っているだろう」という事で、付け加えました。

ただ、「探偵甲子園」の事件の中身について、蘭ちゃんと和葉ちゃんは、果たしてどれだけ知らされているのでしょうね?そこはちょい、悩みどころでした。


オリキャラを出しましたが、私的に、主題はあくまで新蘭です。

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