恐怖のスイカ割り


ここはとあるプライベートビーチなんですよ。

珍しく快斗くんが青子ちゃんを海に誘ったんです。

きっと青子ちゃんのたのしそうな姿が見たかったんでしょうねv

ん?何か元気な声が聞こえてきましたよ。


「おーい青子!ほら!」

「うっわあ〜おっきースイカだ〜v」

「甘くてうまいって進められたからさ。」

「おいしそ〜vねえねえ快斗。海でスイカと言えばスイカ割りだよね!」

「そおかあ〜?」

「そうだよ!さ、さ、用意用意♪」


なんだか快斗くんはめんどそうですが、やはり青子ちゃんには適わ
ないようですね。


「しゃあねえなあ。う〜ん、棒はこれでよしっと。ここにスイカ置
いて、あとは・・・ふっ」

「ん?なんか言った快斗?」

「い〜や、何も。ほれ、目隠し。」

「え?こんなのしたら前見えないよ?」

「あのな、スイカ割りっちゃそういうもんなの。ほれ、結んでやっ
から」

きゅきゅっ

「まっくらだ〜。よし!じゃあいくぞお!」


おお、青子ちゃんはりきってますね〜

一回でスイカを割る事はできるかな?

・・・って、なんで快斗くんがスイカ持ってんでしょうか?

動かしたら青子ちゃんスイカの位置がわかんなくなりますよ??


「ん?ん?あれえ?確かこのへんにスイカあったはずなのに・・・」

くいっ

「わあ!え?なに?快斗??」


いきなり顎を持ち上げられて青子ちゃんはびっくりです。


「ふ、誰もいねえ浜辺に瞳を封じられた青子。な〜んか、色々とお
誂え向きじゃねえ?」

「え?なに言って・・・か、快斗まさか・・・」


なにかよくない事を感じたんでしょうか。

青子ちゃんは必死で目隠しをほどこうとしてますが・・・


「な、なんでほどけないのよお〜〜!?」

「ま、オレに結ばせたのが運のつきだな」

「〜〜〜!!」

「それに・・・始めに誘ったのは青子の方だぜ?」

「!?ちがうぅ〜〜!!青子がしたかったのはスイカ割で!」

「いや〜楽しいよなあスイカ割りv」

「ちがうでしょおこれは!だ、だれかああ〜〜」

「プライベートビーチだから誰もいねえって。」

「ううう〜〜。はっ!?まさか快斗が海に行こうっていったのっ
て・・・」

「ふっ、オレが好き好んで魚がいるとこに行くと思うか?」


な、なんと!このお出かけ自体罠だったんですか!?

じゃああのスイカ割がめんどそうに見えたのも・・・

青子ちゃんがやりたいって言うようにする誘導尋問だったんですね!!

恐るべし黒羽快斗!!

いやむしろ流石です!!


「ま、観念するこったな。夏休みっていいよなあ〜明日も明後日も
休みだぜ〜♪」

「ひ、ひきょ〜ものおおお〜〜!!」


仲良き事は美しきかな、と言う事で・・・


合掌。





END