the fateful day



by 月代奈哉様



〜7〜



「結構楽しいよな、学園祭も。」
「あぁ。そうだな。」

彼等にはやる事がまだあるが。

「せやけど、俺等はこれから、劇の司会せなアカンやろ?」
「そうだった。合同とはいえうちでやるからなぁ。」

3日間の合同学園祭。7クラスが一度にやっては面白みが無い。そんな訳で、今日はA、B、C。明日はD、E。最終日がF、G。まぁ初日は、9回の公演だし、1日じゃとても終わらないというのもあるが。

「う〜。喉が痛ぇ。」

分担したが1人3回。彼等の負担は大きい。蘭達とも分担し、負担は同じだが。


無事に司会も終わり、学園祭も最終日になった。

「工藤、付き合え。雪華行くぞ。」

新一はクラスメートに誘われ(強制的に)、雪華に連れて来られた。

「キャーッ工藤君だぁ。格好良いッッ」

元が元なので彼はかなり、モテる。が、彼は蘭以外の女に興味はない。

「何でそんなにお前はモテんだよ!?」
「知らねぇよ。」

と言う彼もイケ面だが、新一と居る所為で声は掛けられない。

「祐也(新一の友人)。ソコに居たらモテねぇよ。」

経験者は語る。新一と歩くと女は寄るが自分目当てじゃないのだ。

「ゆうやんはさ、絶対に一人ならモテるよ。」
「ゆうやん言うな。」

初等部からの友人には、『ゆうやん』と言われるが嫌らしい。名前が祐也だから、そう呼ばれるのだが。
「どうせ生徒会と歩いてるヤツは皆格下に見られんだぜ。」

当たり前の事を言っている。

「ゆうやんはまだマシだろ?シカトで済むし。俺なんか、そんな人と居ないで一緒にまわろうよ。って言われたぜ。」

いや、彼もイケ面組だと思うが・・・

「ははは。俺等ってかなり苦労してるよな。」
「言えてる。」

と言うより、格好良くて目立つ彼等に話し掛ける勇気が無いだけだと思うが。
まぁ色々あったが無事学園祭は終わった。









翌日・・・



「はい、帝丹学園生徒会です。」

ここには、生徒会直通の電話がある。

『雪華の山下です。さっき校舎の影に人が死んでいるのが見つかったの。どうしたらいいの?』

主に雪華からのSOSに使われる。何せ女子校。先生も理事と体育科以外は皆女なのだ。

「山下先生、落ち着いてください。警察には連絡したんですか?」
『えぇ。それはしたわ。でも生徒がパニックになってて・・・』
「大丈夫です。先生が落ち着いていれば生徒も落ち着きますよ。僕等もそっちには行くんで一ヶ所に固まってて下さい。そうですね、体育館に全員居て下さい。」
『わ、分かったわ。』

新一は電話を切ると

「服部、雪華行くぞ。快斗は留守番だ。」
「えー?俺も連れてってよー。」
「ダメ。」

駄々をこねたが、快斗は留守番。職員室に声を掛け、3人は向かいの雪華学園へ。

「第一発見者は?」
「私達よ。」

蘭、和葉、青子、園子達だ。偶々通りかかったら、あったらしい。

「この人って誰?」

被害者の事だ。

「鴻上亜希ちゃん。高2の子よ。」

ふぅん。聞くと捜査に戻る。しばらくして警察のご到着。

「ど、どうしたんですか?そんなに沢山。」

20人は居そうだ。

「雪華学園って言ったら、工藤君来るだろうって話になってな。皆が来たいと言って・・・」
「は、はは・・・」

平次も一応探偵。2人で解くと以外と早く解決。

「お、お見事・・・。」

犯人は連行された。

「工藤君、服部君有難う。助かったよ。」
「いえ、困ったら何時でも帝丹の生徒会をお頼り下さい。」

笑顔で返答する新一に先生達は見惚れる。

「本当に有難う。」



この事件をきっかけに彼等3人の恋はかなり進展した。また、大学までのエスカレーター式の両学園は、合併してしまった。新たなる『帝華学園』(ネーミングセンス悪ッ)は、新一達の後輩によって支配されていくのだった。



END




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