the fateful day



by 月代奈哉様



〜6〜



新一達がよく働くようになったお陰(!?)か帝丹学園の装飾は、3日前の今日の昼前に終わった。明後日から3日間、雪華学園と合同開催だ。

「なかなか立派じゃん、アレ。」

看板を指差しながら、言った。

“帝丹学園&雪華学園合同学園祭”

正門が向かい合っている為、門と門の間に大きく作ってしまったのだ。

「暇だよなぁ・・・」
「暇やなぁ・・・」
「一通り終わったしなぁ・・・」

なら生徒会の仕事があるハズなのに。

「あー居た居た。衣裳出来たわよ!!」
「あ、そう。」

ハイテンションな園子に少し落胆気味に答える。間に合わないのを祈っていたのだ。

「蘭達ホント可愛かったわよ?」

これだから、嫌なのだ。彼女を、可愛い彼女を見せるのが。

「もう作っちゃったから、今更、キャンセルは駄目よ?周りは可愛い蘭達を見るんだから。」

園子が帰った後も暇そうだったが、生徒会が一つだけやらなくてはならない事(劇のプログラム作り)を思い出したので慌てて始める。

「ヤッベー忘れてたー」

気付くのが遅い奴等だ。普通なら、もっと早くに作るだろう。



10分後・・・


「完成ッ」

10分で作ったとは思えないような出来だ。

「我ながら、良い出来。短時間で作ったんだからなー。」

快斗がほとんどらしい。

「てかさ、学園祭3日前にプログラム作って無い生徒会が何処に居るって感じだよな?」
「言えてるー!」

お前等だよ・・・









学園祭前日・・・



帝丹学園生徒会室。



「最終打ち合せなんて、面倒だから、良いよな?」
「「あぁ/おぅ」」

ってワケで彼等のお昼寝ターイム♪



2時間後・・・


「失礼しまーす♪」

蘭や園子達が新一達の元へやって来た。が、しかし誰も居ないように見える。

「ったく。アヤツ等は、学園祭前日なのに何やってるのかしら。」

会長室などを覗いていた蘭達は眠り込んでいる新一、快斗、平次を見つけた。

「ぐっすり寝てるわ。」
「こっちも。」
「同じやね。」

起こすのも勿体ないくらいぐっすり寝ていた。

「衣装の試着させるから、起こして着させてよ。どんなか見たら、教えて。」

仕方なく3人を起こし、着せてみた。




会長室は・・・?

「格好良い・・・」

蘭が思わずもらした言葉だ。

「何?見惚れた?」新

部屋で彼らしい反応をしていた。

「そんなんじゃっ」

chu☆

彼女の言葉も聞かずにキスをしてしまう、新一。ったく何考えてんだか。

「もう良いから、ソレ脱いでよ。」
「はいはい。」

蘭の前で、脱ごうとすると

「キャッちょっと待ってよ。」

最初は後ろを向いていたので良かったが、今度は直ぐ畳まないと皺になるので着替えを見てなくちゃいけないのだ。

「んだよ?さみーんだケド。」

だが、上半身裸のまま言われても困るだろう。

「は、早く着ちゃってよ!」

止めたのは貴方ですよ、毛利さん。

「何なんだよ?」

少々不機嫌だが、まぁ大丈夫だろう。

「終わったよ、蘭。」

やっと着替え終わった新一が声をかける。

「あ、うん。サイズぴったりだから、良いよね?」
「そうだな。」

会長室から、2人が出ると、他の4人も出てきた。

「んじゃぁ帰るわよ。明日の学園祭は宜しくッ」

園子は蘭達と共に雪華へ戻った。

「どんなんだった?」
「聞くな。」

快斗の問いに新一は、即答した。

「俺んは、普通の黒いスーツやったで?快んは?」
「何か、白いスーツに白い靴。青いYシャツに赤いネクタイ、マントに片眼鏡。んで青いリボンのついた白のシルクハット。」(多分これらがKIDの服)
「うわぁ何つぅ組み合わせや・・・」
「だろ?俺も思う。新一のは、明日拝めるしな。」









学園祭当日・・・



「うわぁ。隠したくもなるわなぁ。」

新一は、普通のスーツにマント姿だった。

「本当はショートボブのカツラと帽子があったんだが、それはさすがに抵抗がある。」

さすがのthe目立ちたがり屋もそれは勘弁して欲しいようだ。

「父さんの小説に出てくる闇の男爵の格好にしたかったらしいぜ。」

なるほど。


彼等が雪華を巡回中には・・・

「工藤先輩。よくお似合いですよ〜。」

帝丹から手伝いに言っている生徒(後輩)に茶化される始末。

「つぅか、気入れすぎじゃ・・・?」
「一発で分かるだろ?生徒会だって。」


一方蘭達は・・・


「か、可愛い・・・」

周りの男が皆振り返るほど。元が美人だから、シンプルで動きやすいドレスでもかなりのモノ。

「ねぇ、君等生徒会だよね?俺等の案内してくんない?」

=一緒に行こう。ナンパである。
それがナンパだと気付かない彼女達は、案内係になるが、危機一髪。帝丹の生徒会御一行のご到着だ。

「それでしたら、僕等が御案内します。」

絶対零度の笑みを3人が3人共浮かべている。ナンパ野郎を裏に連れていくと・・・恐ろしくて私には、とてもじゃないが言えない。



to be countinued…….




〜5〜に戻る。  〜7〜に続く。