angel達の楽園



by 月代奈哉様



〜1〜



ここはかの有名な工藤財閥が創立した学園、工藤学園だ。金持ちの御曹司、令嬢達は大抵この学園に入学する。

「新一様、蘭様。行ってらっしゃいませ。」
「おぅ。」

豪邸の前でたくさんのメイドや、執事に見送られている彼は、工藤財閥の跡取り息子の工藤新一である。隣は幼なじみ兼婚約者の毛利蘭だ。

「今日は何だっけ?」
「一限目?男子は体育だったかな。女子は調理実習。クッキー作るんだって。」
「勿論。俺にくれるよな、蘭?」

蘭の大好きな微妙な角度だ。

「さ、さぁ。」
「何それ。体育頑張ろうと思ったけど止めようかなぁ?」
「そんなサボり魔には、あげませんッ」
「やるから真面目にやるからッ」

焦った新一にふんわり笑いかける。

「冗談よ。新一以外の人にはあげない。体育頑張ってね。」
「あぁ。」

まだ4月。なのに彼等の周りには夏が訪れていた。う〜ん暑い。



  ☆☆☆



放課後、生徒会室・・・



理事の息子なので生徒会長と言う大役を中1から貰っている。

「新一ぃ、遅いじゃん。こんなに片付いちゃったよ?」

会計の快斗は新一の仕事までやっていた。既に半分以上片付いている。所謂天才という奴だ。

「お、サンキュー。」
「感謝しいや。俺と快で片付けたんやで?」
「はいはい。今月は新入生歓迎会以外無いよな?行事。」
「うん。特に無いねぇ。」

行事予定を見て言う。

「帰るか。もう。」

喋りながらだから、気が付かないかもしれないが、3人で今日のノルマはクリアしていた。

「あぁ。せやな。」
「財閥の日本本社、支社全部任せられちゃ大変だよなぁ。俺には出来ない。」

サボり魔も蘭が居なければやらないだろう。
とまぁこんな感じで成り立っている工藤学園生徒会だ。
えっ?居ないって?誰がと言わずに分かる3人ですか?
まぁ落ち着いて下さいよ、奥さん。(誰?(笑)
フェミニストな彼等が自分の姫様に労働させる訳無いでしょうよ。彼女等のも片付け済みです。



  ☆☆☆



ところうってかわり、工藤財閥米花本社・・・


「新一様、こちらもお願いします。」
「そこらに置いとけ。」
「はい。」

新一の両親はL.A.に逃げた為(本当は、4年前に海外支社創立を果たした。)日本は全て新一名義に変わった。有能な秘書蘭の監視の元、日々山積みの書類に埋もれていた。

「後少しだってばッ頑張ってよ!」

怒られているんだか励まされているんだか分からない状況だ。









一週間後・・・



今日は高等部の新入生歓迎会(&進学祝い)。

「工藤学園高等部へようこそ。中等部からの人は知っていると思いますが、生徒会長の工藤です。未来の社長様方、これからも、我が工藤財閥を宜しくお願いします。」

ちゃっかり付け足した。

「工藤は大変やなぁ。大切な取引相手の坊っちゃん嬢ちゃんを預かるんやから。」

段から降りた新一に平次が言う。

「工藤のイメージアップに繋がるなら、何でもやるさ。」
「イメージアップねぇ。工藤財閥とは張り合うトコは少ないから将来的には楽だろ?」
「まぁな。」

1年が2、3年と歓迎食事会をやってる間、新一は蘭と高等部の特別棟の屋上に居た。

「此処も久しぶりね。去年の今頃来たきり。」
「そうだな。」

と言いつつ、蘭の膝に頭をのせた。

「な、何よッ(/////)」
「寝さして・・・」

そう呟くとすーすー寝息が聞こえてくる。

「・・・可愛い・・・」

思わず蘭は言う。普段大人っぽい彼だが寝顔だけは、年相応いや、それ以下の幼顔である。



  ☆☆☆



1時間後・・・



1、2個授業をサボったがまぁ良いだろうと思った時。

「ん、んー。」

何時の間にか寝てしまった蘭が起きる。

「あ、起きたか?」

新一の膝枕に何時の間にかなっていた。

「あッゴメン。」

慌てて起きる蘭に新一は笑って言った。

「別に良いって。蘭の寝顔見れたし。」
「ヒドイ・・・(/////)」

見られたくなかったようだ。女の子なら、誰でも思う事だ。

「もう見ちゃったんだから、仕方ねぇって。行くぞ、蘭。」
「あ、待って!」

微笑ましい限りである。彼等の恋がいつまでも平和である事を祈ろう。



今日も、静かで平和な朝・・・のハズだった。



to be countinued…….




 〜2〜に続く。