C-K Generations Alpha to Ωmega
By 東海帝皇(制作協力 ドミ)
第二部 勇者激闘編
Vol.4 工藤邸の新住人
1月28日土曜日の宵の口、某所にて……。
カッ、カッ、カッ……。
松明が仄かに光る回廊を歩く、黄金の仮面と漆黒のローブに身を包んだ異形の者、シャドウエンパイア女帝・ダルクマドンナ。
彼女は、とある部屋の前に着くと、その重々しい扉を開いた。
コポコポ……。
その部屋は、見るからに怪しげな円筒形の大型機器が整然と並べられており、その中には、生物を人型にした様なモノが入っていた。
その中を更に奥へと進んでいくダルクマドンナ。
そして、とある円筒形機器の前で立ち止まり、そこで作業をしていた女性に話しかけた。
「シャドウマリアよ。」
「はっ、ダルクマドンナ様。」
会釈するシャドウマリア。
「ドゥームギラファを服部平次抹殺に遣わしたが、逆に破壊されてしまった。」
「な、何と!?」
「我々が作り上げたシャドウロードは、いかなる魔法攻撃も通用しない自慢の魔法兵器だ。しかし、ブラウンフォックスめ、まさか心の光のエネルギーで攻撃する武器を造り上げるとは……。」
「あれは正に盲点でした……。」
シャドウマリアは、自身もその武器で破壊されそうになった事があるだけに、ダルクマドンナの話に頷いた。
そこへ、
「ダルクマドンナ様。」
「おお、ゲインズボロースミロドンか。」
巨人のようなサーベルタイガー型のロイヤルドール・暗黒獣神ゲインズボロースミロドンが現れた。
「話は聞きました。その生意気なC-Kジェネレーションズ討伐を是非ともこの私めにお命じ下さい。」
とダルクマドンナに頼むが、そこへ、
「いや、ここはこのディムグレイガルーダに任せて下されば。」
オウギワシ型のロイヤルドール・暗黒鳥神ディムグレイガルーダも現れて、自薦する。
「何を言うか!先に頼んだのは、この私だ。貴様は引っ込んでおれ!」
「何を抜かす!?奴等を倒せるのはこの俺だ!!」
二体が言い争いを始めたその時、
「やめんか、お前等!!ダルクマドンナ様の御前だぞ!!」
と、巨大なワニガメ型のロイヤルドール・暗黒亀神アイアンスナッパーが、重厚な足音を立てながら現れ、二体を制止する。
「そ、そうだったな。」
「これはすまねえ。」
一歩退く二体。
「まあ、落ち着け、お主達。さて、我等シャドウエンパイアの存在が、あのブラウンフォックスに暴かれてしまった訳だが。」
「あの忌々しい女狐が……!!」
「お陰で、俺達の仕事がやりづらくなったわ!!」
「あ奴め、何を考えておるのか……!!」
口々に初音への恨み言を出すロイヤルドール。
「だが、いくら我々の存在が発覚した所で、この我等を止められる術など、まだある訳でもありますまい。」
「その通りだ、シャドウマリア。いずれにしても、我等が全てのパンドラとレガリアを得てしまえば、それで勝負ありだ。」
「そうですな。」
「では、おぬし等よ。準備が整い次第、パンドラとレガリアの探索を再開するのだ!!」
「「「ハハッ!」」」
「お任せを……。」
立ち去るダルクマドンナに一礼するロイヤルドール。
その直後、シャドウマリアは、
「フッ、時期が来たら、お前にも手伝ってもらおうか……。」
円筒形の機器の中で、全身を光ファイバーのようなものでつながれている全裸の女性に語りかけた。
その女性の機器のプレートには、
AKEMI MIYANO
の名前が記されていた。
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