名探偵コナンAND・NOWシリーズ


第11話 結婚式協奏曲


壮大なるプロローグ。


世界初の壮大なるイベントを取材しようと取材ヘリが飛び交い、警備のヘリと攻めぎ会っていた。

「ご覧下さい、この沢山の人だかりを…。この人達は全てこれから行われようとする結婚式イベントの参加者とその家族達です!」

そう言ってリポートを続けるキャスター達。

一方地上では中森警部が、キッドが現われる可能性が高いと言うことで警備の人頭指揮を取っていた。

「各自配置に着いたな!キッドは予告も無く盗みを働か無いとは言え気を抜くな!!!」
「はっ!!」

其処に他の刑事達が血相を変えて飛び込んで来た。

「警部!大変です!!キッドが現われました!!!」
「ぬゎにぃ!!!!何所に現われたぁ?!」
「上空です!キッドは小型の飛行船にぶら下がる様にして現われました!!!」

そう言われて中森達が上を向くと、大量(マスコミと警察の両方)のヘリを従えるような格好で、キッドらしき人影を吊るした小型飛行艇が悠然と飛んでいた。

「おのれキッドめぇ!白昼堂々とは大胆不敵な…!!!」
「警部、拳銃で上の気球を撃ち抜いて墜落させましょうか?」
「イカン!万が一外れて取材ヘリに当れば大問題になる!!上空にいるヘリをそのまま追跡させろ!!」

その命令を上空にいるヘリに伝えようとしたとき、不意に違う命令が入って来た。

「アカン!そんな事したらそれこそキッドの思う壺や!あれはどうせ遠隔操作のダミーや!ヘリも警備陣も動かさん方がエエ!!」
「なにぃ!!そんな事を言うのは何所の誰だ?!」
「ワシや。久しぶりやな中森ハン。」
「そ、その声は…?!」

そう言いながら中森が振り向くと服部平蔵本部長、遠山刑事部長、そして私立探偵らしき(何所かで見たような)人物が立っていた。

「済まんな。管轄外は承知の上やけど、キッド退治の手伝いをさせてもらうで。」
「ど、どういう事ですか?!遠山刑事部長?!」
「実は…。」

平蔵達は自分の息子(遠山刑事部長は娘)がこのイベントに特別枠で招待されている事を中森に伝えた。

「そうだったんですか…。」
「済みませんね。本来なら一介の推理小説家が口を出す事では無いのですが…。」
「何を仰いますか!ナイトバロンシリーズの原作者である工藤優作氏の話は目暮から聴いてますよ。」

そこに白馬警視総監が現われた。

「おや、中森君に発破をかけに来たら錚錚たる面々が揃っとるじゃないか…。」
「は、白馬警視総監?!」
「おや、白馬さんまで来られるとは珍しいですな…。」
「そう言う平蔵君も何故こんな所へ…?」
「ワシは息子の挙式に来たんですわ…。」
「奇遇ですなぁ、ワシもそうなんですわ…。」
「どおやら鈴木ハンはわし等全員の子供を使うて対キッドに当てるつもりのようですな…。」
「そのようですね、遠山さん…。」

そう話し合う大人達の上を(ダミーの)キッドが飛び、やおら紙(メッセージカードのような物)をまき始めた。
それを見た大人達はぼそぼそ話し合っていた。

「あれが予告状かいな…。」
「そのようやな、遠山…。」
「狙いは多分“人魚の瞳”ですね…。」
「くっ!キッドめ!!今回はこれだけの錚錚たる面子が揃っておるのだ!今回こそ召捕ってやる!!!」

中森はそう決意していた…。



続く…。




第11話「結婚式協奏曲・3通目 中森青子×黒羽快斗&4通目 白馬 探×…?」に戻る。  第11話「結婚式協奏曲・対決!!キッドVS最強の探偵団!!!(前編)」に続く。