GOOD LUCK!〜今年最後の男達の戦い〜(推理編)
By トモ様
「こないな所で、あーだこーだゆうててもしゃーないし、情報収拾といこか!」
平次は工藤邸のリビングのソファーから勢いよく立ち上がった。
「どうするんだよ?」
新一は競馬に関しては初心者なので平次に対してどうしても受け身になってしまう。
「俺等には大人の知り合いが多いさかい探偵らしく聞き込みに行くんや」
新一は何処に行くかだいたい予想できた。
☆☆☆
〜警視庁捜査一課〜
証言1・M警部
「有馬記念かね?妻と同じ名前の緑の6枠を買おうと思っているんだが」
(お熱いこって)
証言2・S警部
「僕は乗馬専門なんで競馬はちょっと」
(けっ!おぼっちゃまが)
証言3・S警部補
「う〜んテイエムオーシャンかしら・・・なんか彼女を見てると他人の気がしないのよね」
(分かる気がする)
証言4・T巡査部長
「僕は佐藤さんと同じで良いです」
(相変わらず彼女に頭が上がらんみたいやな)
「全然、参考にならなかったな」
新一は肩を落としていた。
「次は科学者の姉ちゃんに論理的な意見を聞きにいこか」
☆☆☆
「こんな事もあるかと思って、ちょうど競馬予想シュミレーションソフトを開発したのよ」
宮野志保は妖しいCDを取り出し二人に見せた。
(だんだんコイツ、ドラ○もん化してきたな)
「じゃあ早速、有馬記念を予想してーな」
志保は予想ソフトを起動させた。
結果は・・・
1着ファインモーション
2着シンボリクリスエス
3着ジャングルポケット
「どう?完璧な予想でしょう」
「・・・こないな人気通りに決まる訳ないやないか」
得意顔の志保に平次はジト目になった。
そんな訳で本命馬が決まらないまま有馬記念4日前になってしまった。
〜栗東トレーニングセンター〜
「すんませんな〜片山さん」
平次は片山刑事の案内で栗東トレセンに調教を観に来ていた。
「さてと、ファインモーションの出来はどうや?」
平次は有馬記念に出走する馬の調教を双眼鏡で見つめている。
「ファインモーションは充実しとるな〜。こりゃ消す訳にはいかんな・・・ナリタはええ時と比べると頭が高いな」
(服部くんは本当に事件の調査をしに、ここに来たのかなぁ)
一生懸命メモをしている平次を見てとても疑問に思う片山だった。
〜3日前〜
新一は枠順が書かれている紙を睨んでいた。
(有馬記念を解くヒントが何かある筈だ)
そんなものある筈ないが新一は真剣だった。
「・・・これは!!・・・そうか解ったぞ!!」
新一は何か閃いたのか平次に電話をかけた。
『ハア、トウカイテイオーにサッカーボーイやと?』
受話器の向こうで平次の困惑した声が聞こえる。
「冬至ステークスだよ」
『それって先週のレースやないか』
「中山芝2500、有馬記念と同条件のレースだったんだよ」
『そのレースに1着と2着やった馬の種牡馬がトウカイテイオーとサッカーボーイやからって有馬記念でナリタとヒシミラクルを買うのは危険とちゃうか?』
「いや、過去のデータを調べたら同条件のグッドラックハンデでサイレントセイバーが突き抜けた年は同じターントゥ系のグラスワンダーとスペシャルウィークが1、2着だったし、次の年にノーザンダンサー系が上位を占めたら有馬記念でも1〜4着までノーザンダンサー系だったぜ」
新一はここ数日、データとにらめっこしてる内にすっかり血統を熟知した様だ。
『・・・なるほど、つまりトウカイテイオーはヘドロ系、サッカーボーイはファイントップ系やからそれに反比例するターントゥ系は消すっちゅー事やな』
平次は新一の予想に関心した。
『それやったら調教の状態ではナリタよりヒシミラクルの方が良かったからヒシミラクルから流したらええで』
新一陣営の本命はヒシミラクルに決まった。
〜有馬記念前日〜
「和葉ちゃん、どうしたの?」
蘭は突然の和葉の来訪に驚いた。
「平次に工藤君が蘭ちゃんのおっちゃんと何の勝負をするのか調べろってゆーたのに工藤君と一緒になって勝負に熱中しとるみたいやから気になって後をつけて来たら案の定、平次の奴工藤君の家に入って行ったんや」
和葉はミイラ取りがミイラになった平次にご立腹の様子だ。
「お父さんも事務所は立ち入り禁止だと言って中に入れてくれないのよ」
蘭は事務所のドアを見つめていた。
☆☆☆
小五郎は事務所で競馬新聞を見つめてニヤニヤしていた。
「有馬記念はブライアンズタイムが相性が良いからノーリーズンから流せば間違いないだろう・・・明日はあの探偵坊主に勝負の厳しさを教えてやるぜ!ワーハハハハ」
☆☆☆
新一・平次陣営買い目
馬連
3ー11 3000円
3→1・5・7・9・10・12・14各1000円
小五郎買い目
馬連
6→2・4・8・12・13各2000円
〜勝負の行方は?解決編に続く〜
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