First Love,Eternal Love



byドミ



(13)難波の連続・・・? (前編)



「明日の朝、大阪に行く」

高校の夏休みももう終わろうとするある日、新一が言った。

「え?」

コーヒーの準備をしていた蘭の手が止まる。

「事件だって、呼ばれた」
「そ、そう。なら、もしかしたら、何日か帰って来られないの・・・?」

寂しそうに言った蘭に、新一は思いがけない言葉を返した。

「蘭、おめーも連れて行くからな」
「だって、事件なのに、いいの?」
「おめー1人残して行けっかよ。まだ夏休みなんだし、いいだろ?」

新一の心遣いは素直に嬉しい。
けれど、探偵活動は新一のいわば「仕事」、女連れで行って変な風に思われたら、とそれを危惧してしまう。
けれど新一も後には引かない。

「おめーを置いてく位なら、行かねーからな」

蘭はいつもだったら言わない筈の新一の言葉にちょっと違和感を持った。

『事件って言っても、いつものような切羽詰ったものじゃないのかしら。その割には、わざわざ遠い大阪まで出かけるわけだし』

とにかく新一が、今回に限ってそう言っているのだから、一緒に行っても構わないのだろうと解釈する事にした。
そして結局、蘭は新一と共に大阪に向かう事になった。







「おい服部・・・!事件じゃなかったのかよ・・・」
「いっぺん工藤に大阪を見せたろ思うて呼んだんや〜」

大阪で出迎えたのは、新一と同じ年頃の少年。
褐色の肌で眉が太く、目元が涼しくなかなかにハンサムな少年である。
新一と同じで、細身なのに敏捷そうな身のこなし、運動神経は良さそうだ。

「おめーなー」

新一は呆れた顔つきをしていた。

「それに工藤がおると、どうせ事件が起こるんや、順番が逆になるだけやで」
「おめー、人の事を疫病神みたいに・・・」
「工藤の進む所、事件が付いて来るのはほんまの話やないか」
「・・・そう思ってんなら何で呼んだりするんだよ・・・」
「夏休みいうのに毎日平和過ぎてたまらんのや。そろそろ工藤を呼び寄せて、事件でも呼んだろ思うてな」
「それって、ちょっと不謹慎じゃねーか?」

延々と続く新一と平次の掛け合いを聞きながら、蘭は、ふと気付く。

『新一、困った顔してるけど、なんか嬉しそう。考えてみれば、同じ年頃の子とこんなに親しそうに話してる事自体が、すごく珍しいんじゃない?』

「ところで工藤、そっちの姉ちゃんは?」
「ん?ああ、こいつは・・・」
「工藤、自分の女やな?」

蘭も新一も、あっけらかんと言った平次の言葉に真っ赤になる。

「お、女っておめー、・・・」
「何や、違わへんやろ?ところで姉ちゃん、名前は?」
「あ、わ、私、毛利蘭っていいます」
「ほうか。おれは服部平次いうんや。よろしゅうな、姉ちゃん」

蘭は戸惑いながら、不思議な感覚にとらわれる。
服部平次の強引なずけずけした物言いは、あっけにとられたけれども、決して不快ではなかった。



結局、新一と蘭は、せっかく新幹線で大阪まで来ていることでもあるし、そのまま平次に案内されて、大阪巡りをすることとなった。



  ☆☆☆



「で、何でタクシーがこれなんだよ・・・」

パトカーに乗せられて、新一はぶつくさ言った。
蘭は目が点になっている。

「パトカーはええで。渋滞でも他の車みんな避けて行きよるし、金いらんしな」

平次は悪びれもせずにそう言った。

「職権乱用もいいところだよな」

新一の言葉に蘭は引っ掛かって尋ねる。

「あの、職権乱用って?」
「ああ、こいつの親父さんが、大阪府警の本部長だからな」

そのつてで、新一は平次と知り合ったのか、と蘭は納得する。

「それにしても工藤、自分が女連れで来るやなんて、ビックリしたでホンマ。工藤は女に興味がない思うてたさかいな」
「バーロ。蘭以外の女に興味がねーだけだ」

新一は開き直ったように言い、蘭は真っ赤になり、平次は口笛を吹く。

「姉ちゃん、工藤はな、女たち相手に優しゅうて気障ったらしい言葉をはいて、そりゃもうモテモテやってん。けどこいつは涼しい顔して、人当たり良うてな。結局誰にも興味ないんは見ててよう判ってたで。ほうか、姉ちゃんがおるからやったんやな。ところで姉ちゃん、俺らより年上なんやないか?」
「関係ねーだろ、そんな事」

新一は憮然としたように言った。

「ねえ、やっぱり年上だって判る?見てて釣り合わない?」

蘭がちょっとしょげたように言う。

「別にそんな事思わへん。年齢が判ってまうのは、おれの職業病みたいなもんやってに、気にせんといてや姉ちゃん」

職業病って・・・、と蘭が訊こうとする前に、パトカーは目的地に着いたらしかった。



  ☆☆☆



いくつかの観光ポイントをめぐったあと、平次に案内されて、新一と蘭はお好み焼き屋に来ていた。
食い倒れの町・大阪で、しかも地元の平次に「取って置きの店」として案内されたところは、うどんもたこ焼きもとてもおいしかった。

そしてお好み焼き。
焼き上がりを待っていると、ソースの香ばしい香りが鼻をくすぐり、食欲を刺激する。

平次がちょお電話かけてくるわと言って、席を立った。
その直後、平次が座っていた席に、突然割り込むように女性が一人座ってきた。
まだ二十歳前と思われる、ポニーテールをリボンで結わえた、目の大きなキュートな女性。
なかなかにプロポーションも良い。

その女性が口を開く。

「あんたやろ、工藤って・・・」

突然声を掛けられ、新一は驚く。
しかし、その女性の視線は、隣の新一にでなく、微妙に違う方に向けられる。
見ているのは、新一の向こうに座る蘭。

「平次にいっつも聞かせてもうてんで、あんたの事。あんたが東京で平次をたぶらかした、『工藤』っちゅう女やな!?」

突然で訳が判らないながらも、この女性が平次の知り合いであり、何かとんでもない誤解をしているらしい事だけは判った。
蘭がおずおずと言う。

「あの・・・何か勘違い・・・」

しかし彼女の耳には入らない様子で、拳を握って言う。

「1つだけあんたにゆうといたるわ!!あたしと平次はその昔「鉄のクサリ」で結ばれた仲やねんから、平次にちょっかい出す時は、このあたしを通してからに・・・」
「あ、あの・・・、工藤って俺なんだけど」

新一が隙を見てやっと口を挟む。
その女性は、今初めて新一が視界に入った様子で、新一をじろじろと見て言う。

「・・・あんたもすごい別嬪はんやね。けど、どう見ても男にしか見えへんのやけど」
「・・・男だよ」
「ま、まさか平次、男に走ったんかいな!?そんなん、あたしがゆるさへんでー!」


「お姉さん、何者な訳?」

その女性がようやく落ち着いたところで、新一は尋ねた。

「あたしは遠山和葉。平次の幼馴染で、いっつも平次の面倒見てるお姉さん役や。・・・平次、この前春先に東京に行った思うたら、その後ずっと『工藤工藤』ゆうてたから、てっきり東京の女にたぶらかされた思うて・・・」
「遠山って言ったら、もしかして大阪府警刑事部長の?」
「よう知ってんね。娘や」

蘭が口を挟む。

「・・・ねえ、さっきから気になってたんだけど。遠山さんって、服部くんと付き合ってるの?」

和葉がみるみる顔を赤くする。

「平次とはそないな仲やあらへん。あたしは平次より年上やしな」
「別に年上だっていいじゃない。私たちだって・・・」

そこまで来て、ようやく和葉は、新一と蘭の雰囲気に気付いたらしい。

「ひょっとしてあんたら、恋人同士なん?」
「ひょっとしなくてもそうだよ」

新一が憮然としたように言う。

「・・・なら平次は、れっきとした女の恋人がいてる男に、横恋慕しとんかいな!?」
「いい加減、その発想やめろよ。野郎相手なんて、冗談でも笑えねーよ」

うんざりしたように言う新一に、蘭がとんでもない抗議をする。

「新一、それは偏見だと思う。本当のホモの方に対して、失礼よ」
「蘭。何でおめーって天然の癖に、そんな妙な知識持ってんだよ。別にホモを差別する気はねーけどよ、少なくとも俺と服部にはそんな気は全然ねーぜ」
「何で平次が違うてわかるねん」
「見てりゃ女好きだって判んじゃねーか」
「せやけど最近の平次、ずっと工藤工藤ゆうてるんで?」
「そりゃ、同い年の探偵仲間が出来て嬉しいからだろ」
「じゃあ、服部くんって、高校生探偵なの!?」
「ほなら、工藤くんって、高校生探偵なん!?」

女性2人から、同時に声が上がった。

「俺らは、『西の服部、東の工藤』と並び称される仲や。なんや和葉、気いついてへんかったんか?それに和葉、こんな所で何してんねや」

ふいに平次の声が降って来た。

「へ、平次!!あ、あたしはただな、平次をたぶらかしたしょうもない女の顔拝んだろ思うて・・・」

平次は、ちょお詰めれと言って強引に和葉と新一の間に割り込んで座る。
蘭は、その光景にちょっと微笑ましい思いがする。

『服部君・・・何のかんの言っても、新一と遠山さんが隣り合わせに座ってる事が気に入らないみたい・・・』

平次が憮然としたように言った。

「俺が東京の女になんか興味持つかいな、ボケ!工藤は、俺の探偵仲間で、マブダチや!」

新一から突っ込みが入る。

「いつ俺がおめーのマブダチになったよ」
「工藤、冷たい事言わんといてや、俺と自分の仲やないか〜」
「俺とおめーとの間に、仲などねー!!」

蘭と和葉は、突然始まった新一と平次のかけ合いに、呆然となった。
一見、平次の片思い(?)のように思えるが、新一も、何となく楽しそうである。

ふと、蘭は和葉と目が合う。
和葉は、照れたように笑うと、ちょっと舌を出した。
蘭は、その仕草に、「あ、遠山さんって可愛いvvv」と思う。

『そっか・・・遠山さん、服部君の事好きなんだけど、幼馴染でずっと一緒にいて、しかも年が2つ上で、その気持ち、うまく伝えられないんだね・・・』

さっきの、新一と和葉との間に強引に割り込んだ平次の様子を見ると、平次の方も満更では無さそうに思えるのだが・・・。

『ほんと、こういう事って、傍から見てる方が良く判っちゃうものなのね・・・』

蘭は、新一と恋人同士になった直後に、親友の園子に言われた言葉を思い出した。

『蘭、工藤君は蘭の事好きだって、ほんと、見え見えだったわよ。気が付かないあんたの方が、どうかしてると思ってたわ』

その時は、そんな事・・・と思っていたが、傍から見ているとそんなものだったのかも知れない。

蘭は、平次と和葉の2人がうまく行けば良いな、と思う。
そして何となく、和葉とは仲良くなれそうな予感がした。



  ☆☆☆



満腹になった4人は、大阪城に向かおうとしていた。

4人のタクシー代りになっているパトカーを運転している大阪府警の大滝警部が、無線で何事かを話している。

「なんや事件でもあったんかいな」

和葉が呟く。
ヘッドホンで話しているため、相手の声は4人には聞こえない。

「やっぱ工藤が来ると、事件を呼び寄せるで」

平次がわくわくしたように言った。

「何、工藤くんって、事件を呼び寄せるん?」

和葉が訊く。

「そらもう、工藤が通る所、殺人やら誘拐やらがてんこ盛や」
「蘭ちゃん、ホンマなん?」
「さあ、私には良く判らないけど・・・あ、でも・・・そう言えばトロピカルランドで・・・」

蘭はこの前のトロピカルランドで起こった殺人事件の話をする。



「なるほどな、平次が工藤くんに惹かれるわけや」

和葉が感心したように呟く。

「そんな言い方は誤解を招くから止してくれねーか」

新一が憮然としたように言う。
新一の口調は、今日会ったばかりの年上の女性相手に、しっかりため口になってしまっているが、一行の中で頓着するものはいなかった。

「別に変な意味で言ってんのとちゃうで。平次は事件を推理するんが何よりも好きやから、事件を起こす工藤くんの存在がありがたいんやろ」
「はは、和葉、そりゃあ的を射てるかも知れへんで」
「事件を起こすって、人を犯罪者みたいに・・・」

新一がぶつくさ言って、蘭がくすりと笑う。

何のかのと言っても、4人はまるで昔からの知り合いであるかのように、会話が弾んでいたのである。



パトカーを運転している大滝警部が、突然声を掛けて来た。

「平ちゃん、ちょお頼んでええですか?」
「よっしゃ!事件の解決やったら、この服部平次にどーんと任しとき!」

平次が笑顔で胸を叩く。

大滝警部は、困ったような顔で、言いにくそうに言う。

「それが・・・事件なのか、わからんのですわ」
「事件なのかわからんって、どういう意味や」
「『俺は狙われてる』って訴え出てる人がいてるそうなんですけど、ただの妄想なんか、ストーカーか、ようわかれへんのです。裏付けがあらへんので、警察としても動けへんし」
「工藤が呼び寄せたんにしては、なんやスケールの小さそうやな。けどまあ、何かの犯罪があるんやったら、見過ごせへんし」
「すんません。頼んますわ」



  ☆☆☆



パトカーは、「俺は狙われている」と訴えてきた男が現在入院している病院へと向かった。
途中、簡単な説明を受ける。

訴え出たのは隈塚高志という若い男で、ここ暫く人に見られたり、つけられたりする気配を感じる様になったと言う。
気味は悪かったが、心当たりも無く、警察にも届けるのを躊躇っている内に、1週間前に交通事故に遭った。
歩道から車道へと転がり出て、自動車と接触し、転倒して右足を骨折したのだ。
幸い単純な骨折で、若いし、回復は早そうであった。

「ただその男は、その時確かに誰かに突き飛ばされた、言うんですわ。けど目撃者もおらへんし、はっきりせえへんのです」
「突き飛ばされた?それは、一大事やんか。警察は動けへん言っとる場合とちゃうで」
「せやけど、調べても裏が取れへんのです。もしホンマに突き飛ばされたんにしても、通り魔的犯行かも知れへんし。あくまで本人の訴えに過ぎんし、一応調査だけは続けてるけど、今の時点でこれ以上は・・・」
「けど、俺に依頼したんは、それだけでは終わってへんのやろ?」
「病院の中で、医療行為にえらい抵抗を見せるそうですわ。えらい怯えてて、最初に診て貰うた医師立会いの下でしか、処置をさせへんと言うてます。『警察呼べ!』言うてうるそうて敵わんから、病院から泣きつかれたんやそうです」
「単なる被害妄想か、それともホンマに狙われとるんか・・・工藤、どない思う?」
「まだ判断材料が少な過ぎる。とにかく、その隈塚という男に会ってみるのが先決だな」


蘭と和葉は途中別行動で大阪見物をするよう勧められたが、2人とも首を縦に振らなかった。

「若い男性やし、友人の見舞いを装って会うには丁度ええかも知れまへんな」

そう大滝警部が言ったため、蘭と和葉も結局ついて行く事になった。



  ☆☆☆



「だ、誰や!自分ら、何もんや!」

病室に入ると、ベッドに横たわっていた隈塚が怒鳴る。
右足にはギブスが嵌められ、まだベッドから降りる事が出来ないようだった。
若い男だが、怯えたような目をして、頬がげっそりこけている。
大滝警部が警察手帳を見せると、隈塚は初めて表情を緩めた。

「あんたが俺を守ってくれるんか?おおきに」

隈塚の言葉に大滝警部が答える。

「いや、ここにいる4人が事件の解決に当たる。俺はただの付き添いや」
「なんやて!女子供がどないできるっちゅうねん!!警察は居ってくれへんのか!?」

大滝警部が厳しい表情で、声にドスを効かせて言う。

「ええ加減にせえ!ホンマやったら、おんどれの妄想言うて警察は取り合わへんところや。こいつらはこう見えても警察関係者で隠密行動を任せたりしている連中やで、それが嫌や言うんやったら、こん先おんどれがどないな目に遭うても、警察は一切関わらへんで!」

蘭は、穏やかそうな大滝警部の突然の変貌に目を丸くする。
亡き父・小五郎の関係で、警察に知り合いも多かったから、びびりはしないが、『やっぱりいざとなったらこのくらいの迫力が必要なんだろうな』と思う。
しかし、すっかりびびり上がった隈塚の方は、すっかり態度が改まった。

「すんまへん、もう文句は言わへんよってに、助けてください」



  ☆☆☆



「で?今までの状況を詳しく教えてくれへんか?」

大滝警部が出て行った後、平次が口を開く。

「文句は言わへん」と言ったものの、隈塚は胡散臭げに平次を見る。

その目付きは、「こんな若造でホンマに大丈夫なんか?」と思っているのが、一目瞭然だった。
平次と新一が、笑顔を保ちながら、目を鋭く光らせる。
一瞬の内に2人から立ち昇ったオーラの恐ろしさに、隈塚はびびり、蘭と和葉は息を呑む。

蘭は、平次が新一と同じ「高校生探偵」である事を、この一瞬で実感した。

「・・・話してくれへんか?」

平次の声は穏やかだったが、その奥に潜む響きの恐ろしさに、隈塚は怯えて縮み上がった。



隈塚が口を開こうとすると、突然病室のドアがノックされた。

「隈塚さん、検温です」

若い女性看護師(しつこいようですが、いわゆる看護婦の事です)が入ってきた。
今時の病院では、ナースキャップを廃止している所も多くなって来ており、ここも例外ではない。
白衣は、薄いブルーで、活動的な上着とズボンのツーピーススタイルになっている。
入ってきた年若い看護師の胸には、「看護師 さくらぎ 桜木」と書かれたネームプレートが付いていた。

「あんた、新顔やな」

隈塚が言うと、桜木看護師はニッコリ笑って、

「他の病棟から移動して来たばかりなんです。桜木と言います、宜しくお願いしますね」

と言った。



体温計を腋の下に挟み、手首に指を当て脈をとる。
手持ちのバインダーノートにメモをする。
病院内ならどこででも見られる、看護師の検温風景。

だが、平次と新一がそっと目配せし合い、新一がさり気なく病室の出入り口に、退路を絶つ様に移動した事に、蘭は気付いた。


出て行こうとする桜木看護師に、平次が声を掛ける。

「待ちいや、エセ看護師」





(13)の後編に続く



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(13)前編の後書き座談会



「和葉、ようやっと俺らの出番やなあ」
「平次、あたしは不満やで。工藤くんがコナンくんやのうて元のまんまの姿で出とんのに原作と同じ勘違いするやなんて、あたし、なんやアホみたいやん」
「和葉、『みたい』は余計やで。そのものや」
「なんやて〜〜〜〜っ!!」
「おいおい、おめーら、いい加減にしろよ」
「ふふ、服部くんと和葉ちゃんって、やっぱり仲が良いのね」
「蘭ちゃん、どこに目え付けとるん?あたしらのどこが仲が良いねん!」
「そうや、和葉と俺のどこを見たら仲がええように見えるんや」
「おめーらなあ・・・どう見ても息がピッタリだよ・・・しかしおめーらも素直じゃねーよな」
「ところで新一、今回は前後編なのね」
「ドミの計画性の無さで、話が予定外に長くなってしまったんだよな」
「工藤、次回も一緒なんやな。宜しゅう頼むで♪」
「だーっ、懐くなっ!」
「平次、あんたホンマにそのケはないんやろな・・・」



(12)「工藤家の未来設計」に戻る。  (13)「難波の連続・・・? (後編)」に続く。