angel達の楽園



by 月代奈哉様



〜11〜



小さな子供を抱える新一達を見て、尚也は、しばらく開いた口が塞がらなかった。

「小関、んな顔されるとムカつくんだけど。」

新一は、怪訝な顔をして言った。

「だ、だってよ?驚くだろ?普通。」

尚也は、クスクス笑う蘭に目をやり、挨拶をした。

「初めまして、だよね?小関尚也です。」
「工藤蘭です。宜しくお願いします。」

にこっと笑う蘭に、少し見惚れた尚也だったが、快斗に呼び出された。

「あの子に惚れると新一に殺されるぜ。」
「あの子って?」

真顔の快斗に少しビビリながら問う。

「蘭ちゃんだよ。あの子が、新一の奥さんなんだからな。」
「マジで?てか、言われればなんとなく・・・」

2人が戻ると新一の声が聞こえてきた。

「マジかよ・・・最初から作り直しじゃん・・・」

快斗に気付くと睨んだ。

「な、何?」
「2、3曲目にやる俺等のパフォーマンス。服部と2人で考えろよ?俺は何もやらねぇからな。」

快斗は平次、和葉、青子の顔色で全てを理解した。

「・・・はい。」
「え?何なんだよ?」

普段は、絶対素直に頷かない快斗をも頷かせる事とは、何かが分からないのは、尚也だけ。

「聞かんといてや。」

平次に合わないテンションの低い声である。

「あ、そうだ新一君。」
「んだよ?」

まだ機嫌が悪い。

「鈴木が男、工藤が女の衣裳担当で、良いわよね?」
「あぁ。良いケド」

新一の言葉に続けて、尚也以外の男全員で言った。

『変な衣裳には、しないでくれ』

と。

「しないわよ。同じ舞台に立つんだから。」

男達は、ほっと胸を撫で下ろした。







文化祭一週間前・・・

「はぁ!?発注ミスぅ!?」

電話をしていた新一が急に大きな声を出した。

『申し訳ございません。確認したところ受けてないと言われて・・・』
「発注しなおせよ!後一週間しかないんだぞ!?」
『そ、それが衣裳のデータ入りのディスクを処分してしまったらしく無いんです。』
「あのなぁ。確認しないで処分するなよな・・・それに、データは、本社の親機に入ってるから。」
『私共では、見られませんよね・・・?』
「俺が発注する。お前等は、もう良い。」

それだけ言って、プツッと切ってしまった。

「どうした?」
「蘭達の衣裳、発注ミスしてさ。再発注しなきゃなんねぇ。」

快斗の問いに答えた。

「え?間に合うんか?」
「間に合わせる。急かすと倍料金だぜ?」

あまり高いと新一は、思わない値段だが、それなりに値がはるのだ。

「・・・あッッ!!」

また何か思い出したようだ。

「今度は何や?」
「ネクタイピンとネックレスの発注忘れてた・・・今年から新しくなるんだった。」

会長が変わったからだ。

「良いじゃん、前ので。分からねぇだろ?」
「俺はな。追加があんだよ。蘭のと朔也ので。無いと困る。」

マジでヤバイので新一は、急いで発注に向かった。







文化祭前日・・・


なんとかネクタイピンとネックレスは、間に合った。しかし、衣裳は3日目の開始ギリギリにならないと、来ない。

「工藤財閥が発注ミスなんて珍しいわね。」

「滅多に無いんですけど。たまに奴等やらかすんですよ。すいません。」

新一がその場に居ない(東都メンバーが居ない。)ので、代わりに優貴が謝罪した。

「間に合うことを祈るだけだね。優貴ちゃん。」
「ですね。倍料金取ってるから、間に合わせますよ。絶対に。」

優貴は、はっきりと言い切った。

「ば、倍料金なん!?って事は、一着100万もするん!?」
「兄貴から全額出てるから、大丈夫です。」

兄なら幾らでも出せると、言いたいらしい。

「あれ?優貴ちゃんと朔菜ちゃんは、自分で出すからって言ったんじゃないの?新一、別料金にしてたケド・・・」
「「えぇ!?兄貴にんな事言ってなッッ」」

驚いていたが、もうどうにもならない。

「言ってないの!?変えるように言おうか?」
「有難う。でも良いよ。今欲しいヤツあるんだけど、それを財閥落としにするから。」

優しい義姉にお礼を言い、私物を財閥の資金から買う事(新一は一番嫌がる)にしたようだ。

「良いねぇ、それ。お兄ちゃんに怒られるけど。」
「そりゃ仕方ないね。兄貴が嫌がる事するんだから。どうせなら、100万単位で買うかなー。朔菜もそうする?」
「あ、するする。お義姉ちゃんも買っちゃえば?」

彼女等は、調子が良い。

「私は良いよ。」
「そう?あ、お義姉。時間みたい。」

下に迎えの車が、来たのだ。

「本当だ。じゃ、明日から宜しくね。」
『うん。バイバイ。』皆



to be countinued…….





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