angel達の楽園



by 月代奈哉様



〜13〜



兄達に置いてけぼりをくらった、優貴は会場の客を飽きさせないようにするには、どうするか?と頭を悩ませていた。

「・・・快兄、マジックやっててくれないかな?」

やはり思いつかず、最終手段にでる。

「え?でも、そんなに時間もたないよ?」
「30分もつ?」
「多分・・・新ネタは全部パフォーマンスに使うから、レパートリー少ないけど頑張るよ。」

いくら快斗と言えどレパートリーが少ないとやりようが無いし、新ネタやっちゃったら、パフォーマンスで使えないのだ。だが快斗は、見事に客をもてなしていた。


一方、新一達は・・・

「テメェ、今なんつった!?もっぺん言ってみろよ!!」
「何度でも言ってやらぁ!!テメェみたいな奴等が社長なんぞなれる訳がねぇって言ったんだよ!!」

あちこちで、凄まじい喧嘩がおこっていた。殴り合いやら口喧嘩やらである。女子は、ハラハラ見ているだけだったが。

プチッ

何かがキレる嫌な音がした。そう、ついに新一がキレたのだ。

「お前等、いい加減にしろよ!?カスはどっちだよ!?」

殴り合いをしていた奴も動きが止まった。そして、青筋を立てている新一を見て、真っ青になる。

「お前等、よっぽどうちの学園辞めたいみたいだなぁ?退学届け発行してやろうか?」
「や・・・その・・・」

弁解をしようとするが、恐怖で何も言えない。

「先輩。工藤学園の看板背負って行ってるんだから、騒ぎとか起こさないでくれません?」

朔也も言い放った。

「も、申し訳ありませんでした。」

新一達に、バラバラに謝った。

「謝罪する人が間違ってんじゃねぇの?俺等じゃねぇだろ?」
「ですが、先輩。あいつ等が先に売ってきたんですよ?それを俺等は、買っただけで・・・」

なんとか言った。が、

「だから、それを買うなって言うのがお前等には、理解出来ねぇのか?あっちが、先に言ったかもしんねぇケド手ェ出したのは、どっちが先だ?」

新一は、恐い。まぁ、両方悪いのだが。

「・・・俺等です。」
「帝丹の理事長、皆さん。申し訳ありませんでした。」

全員が、頭を下げ謝罪した。すると向こうが慌ててしまった。

「うちの方が悪いんでそんな頭下げないで下さいよ。君達、謝りなさい。」
「すいませんでした。」

これで、一件落着かと思いきや、新一はまだ怒っていた。

「退学にはならないが、それなりの処分用意しとくからな。」

それだけを言い残して、帰る。

「皆も帰るよ?いつまでもここに居たら迷惑でしょう?」

ずっと黙っていた蘭が促す。朔菜も言った。

「処分は多分、F組降格位で済むと思いますよ。さぁ、帰りましょう。」

ぞろぞろと男子のみが、工藤学園へ戻る。

「奈美、貴方は此処に残ってもらっても良い?」
「構いませんよ。お気を付けて下さいね。」

奈美が帝丹に残り、監視をするのだ。

「ちょっと新一。処分って言ったけど、どうするのよ?」

帰りながら、蘭が問う。

「F組行き、だな。男子だけ一つずつ上がってもらう。」
「やっぱそれが妥当でしょ、お兄ちゃん。」

朔菜も同感らしい。ちょっと納得していないようだが、まぁ会長が決めた事に口出しは、無用である。



  ☆☆☆



「あ、会長が戻って参りました。これにて黒羽快斗のマジックショーは、終了でーす。」

快斗は、笑顔で言ってステージを降り、新一を睨んだ。

「戻ってくんのが遅せぇよ、新一。」
「悪かったな。」

メチャクチャ機嫌が悪いので、ぶっきらぼうに返答した。そんな新一に少しビビった快斗は、慌てて席
に戻っていった。

「皆様、失礼いたしました。開会式を続けさせて戴きます。」

その後、開会式は無事に終わった。この第一体育館では、開会式の後、高等部2年A組の催しがある。(優貴のクラスだ。)



  ☆☆☆



「ちょ、ちょっと困ります。まだ部外者の立ち入りは、禁止されておりますので。」
「私達、いつから部外者になったのよ?」

明らかに有希子の声である。ほっとこうと思ったが、強引に入ってきた工藤夫妻に続いて毛利夫妻が、入ってきた。

「!!毛利さん、どうなさったんですか?」

新一の頭の上がらない人は、蘭と彼等だけ。

「私達も文化祭の様子を見たかったのよ。駄目かしら?」

英理に言われたら、頷くしかない。

「どうぞ。開会式が終わったので、校内はご自由に見回れて結構ですよ。」
「私達は良いのかしら、新一?」

自分の親をシカトし、英理と話す新一に問う。

「許可があろうが無かろうが、勝手に回んだろ?ここじゃ、優貴達のクラスがやるから、動かないで良いし。」

ころっと態度が変わる。ただ蘭は、

「私が案内させて戴きましょうか?校内は分かりますから。」
「あ、良いのよ?蘭ちゃん。馬鹿息子に案内させるから。」
「んじゃ朔也に頼めよ。俺は暇じゃねぇんだよ。」

とさっさと逃げる。後ろから朔也も付いていった。

「あ、ちょっとッッ」

2人が逃げても、子供が4人居る有希子には支障が無いが、優貴と朔菜もこっそり脱出。


「新一様、宜しいのですか?」

石原が聞く。

「別に。てか、石原、地出していいぞ?」
「おう。サンキュ。」

今年になってから、石原に新一と2人だけの時に限り、地を出す事を許可した。今までは、下手に地を出していると会長お付きから、外される可能性があった。だから、安全圏に入ったので、許可した訳だ。



to be countinued…….





〜12〜に戻る。  〜14〜に続く。