angel達の楽園



by 月代奈哉様



〜16〜



「お義姉のってさ。かなり力入れてデザインしたでしょ?」

優貴が実兄に放った一言である。
「蘭のは、工藤ブランドじねぇからそう思うんだろ。」
「はい・・・?」

工藤ブランドじゃない。の一言に優貴、朔也、朔菜は固まった。

「蘭のだけ違うだろ?工藤ブランド特有のアレがないんだよ。」

快斗、平次、尚也以外の全員が蘭のドレスを凝視した。しばらくすると蘭が気付いた。

「ブランドマーク、ね?」
「そ。工藤ブランドのは必ず、SKRと入ってる。シンボルマークと共にな。生地自体に大抵は入れとくんだが、蘭のは別のマークだろ?」

蘭のドレスのマークは、SK。これが付くのは新一ブランドだけである。

※新一ブランドとは・・・
有希子の趣味。新一の幼少期の服はこれのみ。現在は、仕事用のスーツの一部にしか使用していない。

「た、確かに。」

ブランドマークの話でしばらく盛り上がったが、時間が近づいていたので慌てて会場へ。



  ☆☆☆



第一体育館・・・

『皆様、お待たせ致しました。工藤学園7人組と言われ、成績トップ7をキープし続けたメンバーと現生徒会、そして合同文化祭の最大責任者の小関君。全員の用意が整ったようなので、開演と致します。それでは、どうぞ!』

白馬の長ったらしい挨拶が終わりいよいよ開演である。

「Ladies and Gentlemem! それでは行きます。」

快斗が開始を告げる。まずは、快斗のマジック。助手は勿論、青子だ。

「おぉーッッ!!」
「なんで!?」

新作マジックに歓声が耐えない。1時間もやっただろうか。マジックショーが終わり、新一作曲の曲が始まる。ショーの間はBGMとしてピアノ(蘭)&バイオリン(新一)演奏だった。

新一が作った曲は、荒々しいと言えばそうだし、静かだと言えばそうと答えるような曲。差が激しい曲だった。しかし、客達の心を捕らえて放さない曲でもあった。

パチパチパチパチパチ

いつまでも拍手が鳴り止まなかった。それを切ったのは、白馬だった。

『申し訳ないですが、曲の説明に入らせて戴きます。この曲【終わり無き道】は、工藤財閥の会長自らが作詞作曲したというのはご存じだとは思います。昨年までは前会長が作詞、夫人が作曲という形でしたが、今年は1人で行なっていました。』

ここまで話し時、新一&快斗の突っ込みが入った。

「白馬。いい加減にしろ。話が長すぎる。」
「そうそう。第一、誰も聞いちゃいねぇよ。」

2人の突っ込みは鋭く、適切であった。話が長すぎて誰も聞く気にならなかったのだ。

『うっ・・・』
「白馬の話が終わったので、毎年恒例質問タイムを行ないます。」
「舞台上の全員やから、小関への質問も受けつけるで。ほな、こっちに集まりや。」

尚也は、びっくりしていたが、なんとか状況に付いていった。

「はいはい。兄貴と義姉貴への質問者はこっち。別場所だからな〜」

朔也が呼び掛けた理由は、人が多すぎて、整列させていた社員がマヌケに見え、使えないと思ったからだ。

「並び終わったかな?じゃぁ、早速新一からいきますか!!」

快斗と平次の2人が勝手に進めていく。面倒なので工藤一家は口を挟まない。

「先頭の君、どうぞ。」
「これは皆さんにも聞きたいんですが、新一先輩みたいに格好良くて頼りがいのある人になるにはどうしたら、良いですか?」

・・・。たまに本当ーに真面目な質問がくる。

「工藤のは遺伝やから、しゃぁないわ。人にやさしゅうしときや。間違っても工藤を目標にすんなや。」

平次の忠告は、目標が大きい!ではなく。こんな人間になってはいけない!と心の底から、思っている本心だ。

「次〜どーぞ?」
「質問って言うか頼み?工藤君。私と付き合ってくれない?」

きた!と殆どの奴等が思った。これをスタートとして、並んでいた女共が告り始めた。蘭、平次、和葉、快斗、青子の方に並んでいた奴等も告り始める。

「工藤!俺と付き合ってくれ!」
「服部くぅーん。私と付き合ってよぉ。」

・・・などなど。多種多様である。

ブチッ

そんな中キレた人が居た。新一でも蘭でもない。安藤である。休暇を貰いはしたが、見たかったので石原を連れ社員特権で見ていたのだ。

「テメェ等みたいなカスが新一様や蘭様達に手ェ出そうなんて考えてんじゃねぇよ!一般人の分際で、工藤入りなんて100%無理なんだよッッ」
「あん?俺等に喧嘩売ってんのかよ。ハッ上等!受けて立つ!!」
乗り気になった男共(多分帝丹大)を制するのは、勿論新一。しかし、笑いが止まらない。
「や、止めといた方が身の為だぜ?」
「はぁ!?身の為って何だよ!?」

笑う新一に、飛び掛からんばかりに獣共は、言う。

「安藤は、工藤の誇る警備部出身で、警備部内じゃ負けなしなんだよ。お前等じゃ勝てる訳がねぇよ。」

『工藤の誇る警備部』の言葉に、全員が照れた。あの会長に誉められるとは、思っていなかったのである。

「あぁ?それがどうした?女だけなら強かったかもしんねぇが、男には負けんだろ!」
「負けねぇよ。秘書付きにしてんのに、喧嘩が弱い訳ねぇだろ?」

工藤の警備部の人間は、殆ど暴力団出身。新一に敗北し、心を入れ替えて工藤に忠誠を誓ったのだ。安藤は、関東最大S組の突っ込み隊長経験者で、石原もS組の元幹部であった。石原は、少々おっちょこちょいであったが。

「やってみなくちゃ分かんねぇよ!!」

ドスッ



to be countinued…….





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