angel達の楽園
by 月代奈哉様
〜5〜
「蘭、ちょっと・・・」
新一に呼ばれた蘭は?を浮かべながら、屋上までついて行った。
「何?どうしたの?」
「あのさ。式の事なんだけどな、英理さんがさっき来てな。」
「えっ?まさか・・・」
「違うって。逆。早めてくれないかってさ。」
青い顔になった蘭に笑いながら告げる。
「なんで?あんなにお父さん反対だったのに。」
「ま、事情があんだよ。OKしたケド良いよな?」
新一の返答に納得して無いようだったが、OKと聞き、軽く流した。
「勿論。じゃぁ3月には挙げられる?」
「あぁ。式場はあの教会、だよな。」
「うんッッ」
あの教会とは・・・?
時はさかのぼり、11年前・・・
2人がまだ小学1年生の頃の話。石原が後ろから付いて居たものの、2人で工藤邸へ帰っていた。
「あの花嫁さん、綺麗だね。」
「あぁ。そうだな。」
ある教会の前では丁度結婚式が行なわれていた。
「蘭も大きくなったら、あの教会で結婚式やりたいなぁ。3月位に。」
「あぁ?何でだよ?」
細かく指定する蘭に怪訝そうに新一は問う。
「だって、この教会は外見可愛いし、皆に祝ってもらえるでしょ?それに、3月なら、桜が綺麗なんだもん。」
「蘭。その夢、俺が叶えてやるよ。」
ちょっとだけ照れた様に、言ってさっさと歩いて行ってしまった、新一。
※ちなみに、この台詞は石原には聞こえず、蘭にだけ聞こえた。
と言う過去があり、新一は蘭の夢を叶えてやる、と約束した為、約束通りに式を行なおうと言っているのだった。
そろそろ卒業の新一達は、進路面談がある。と言ってもエスカレーター校の為、工藤学園の大学部に殆どのメンバーが進学する。
「えぇ!?何でなのよ!?この学園捨てる気!?」
今日は、新一の面談なのだが、有希子の怒鳴り声が聞こえてくる。
「誰もんな事言ってねぇよ!!ただ、東都大に行くつってるだけだろ!?」
「だから、何でなのか聞いてるだけでしょ!?」
なんと、跡取りの新一が工藤学園を出て、他大学に進学したいらしい。
「別に何だって良いだろ?高等部を卒業したら、正式に継ぐ事になってるし。」
「でもねぇ。貴方が居なかったら、誰が学園仕切るワケ?」
「優貴達が居るだろ。とにかく、俺は東都大に行く。」
それだけ言い残し、その場を離れた。
「全く。隣なだけなのに。」
工藤学園の右隣は東都大、向かいは帝丹大である。
☆☆☆
屋上・・・
新一は、考え事をしたい時は必ず屋上に来る。何故かは本人しか知らない。
「新一。東都大に行くの?」
「あぁ。蘭は?」
追い掛けて来た蘭に問う。
「私は、園子と一緒に帝丹大に行くよ。」
「そっか・・・一度しかない大学生活、楽しめよな。」
「うん・・・」
どこか淋しそうな彼等・・・
「なぁ、蘭。」
「何?」
「大学はさ、身元隠してかねぇ?誰も知らねぇだろ?俺等なんて。」
単に特別扱いが嫌なだけだが。
「良いかも・・・毛利蘭は空手とかで知ってるかもしれないケド、工藤蘭は知らないもんね!」
「そうだな。」
苦笑しながら、言った。
しばらくして、新一は東都大を、蘭は帝丹大を推薦で受かり、高等部を卒業した。
3月・・・
今日は2人の結婚式の日である。
「ら、蘭・・・(可愛い////)」
「し、新一・・・(格好良い////)」
互いに見惚れ、立ち止まってしまう。まぁ無事に終わり、毛利蘭は工藤蘭となった。
「蘭。これからも、頼むな。」
「私こそ宜しく。」
いつでもこの2人はラヴラヴだった。
そして4月。今日は、帝丹大の入学式である。
「らぁーん。」
「園子!・・・か、和葉ちゃんと青子ちゃん!?」
そう、和葉と青子も帝丹を受けたのだ。
「あれ?その人・・・」
蘭の後ろには、お付きが居た。
「財閥の人で、私のお付きなんだけどね。安藤さんって言うの。」
「よ、宜しくお願いします。」
安藤は、ちょっと照れ屋だった。
「あ、あのね。私が財閥の人間って事、隠してて欲しいんだけど・・・」
「なんで?」
遠慮気味に言った蘭に園子は問う。
「新一様が何故だか、おっしゃるんですよ。多分、財閥の人間だと知られると色々都合が悪くて・・・」
要するに、財閥の才能を妬んだ他財閥の人間から、命を狙われる危険があるのだ。まぁ、面白いからと言うのもあるが。
「大変だね。青子、内緒にしとくね。」
「うちもや。」
2人はやはり、優しかった。
その翌日。それは、東都大の入学式であった。
「工藤ぉー!」
「新一ぃー!」
「げっ服部、快斗。」
平次と快斗も東都大を受けたのだ。
「また頼むよ、新一。」
「お前等。ストーカーかよ?」
多少げんなりした様子だが、万更でもなさそうであった。
☆☆☆
法学部の教室、自己紹介にて・・・
「工藤新一です。宜しく。出身は、ロサンゼルスなんで、知らないと思います。」
んなッと顔をした平次と快斗に、睨みを利かせ黙らせる。
「黒羽快斗です。出身校は、隣に建つ工藤学園です。」
新一に向かって嫌味っぽく言った。
「凄ぇ!今年になって、理事代わったんだよな、アソコ。父親から、息子になったらしいぜ。」
優作から新一に、だ。
「知ってる。同い年だからな。」
to be countinued…….
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