今日はついにこの日が来た・・・
チョコを渡す日・・・
恋人だけど・・・やっぱりドキドキする。
好きだっていう気持ちは変わらないから・・・



「快斗喜んでくれるかな・・・」
自分の机の上にあったチョコが入った箱をとり笑う。
それを手に持ち、家を出た。
後は・・・いつ渡すかであった。
バレンタインは・・・戦争と言ってもいい・・・
「快斗・・・もてるから・・・」
はぁ〜とため息をついた。
「なに溜息ついてんだよ?」
「か、かいとぉ!?」
いきなり後ろから話しかけられ吃驚した。
「おいおい・・・そんなに驚くことかよ・・・」
「えっ?あ・・・その・・・」
急いで持っていた箱を後ろに隠し、鞄の中にしまった。
「だ、だって・・・!!いきなり後ろから話しかけるんだもん・・・。吃驚するよ・・・」
「わりぃー、わりぃー」
ニヤニヤ笑いながら謝る。
「快斗ったら・・・」
笑う快斗に対してちょっと呆れながらも・・・やっぱり笑った顔は好き。
「ほら、行くぞ?」
「あ、待ってよぉ〜。」
先に行く快斗に青子は慌ててついていき、隣に行った。



学校に来ると下駄箱に女子生徒がたくさん集まっていた。
青子は嫌な予感がした。
手にはチョコレート・・・
女子生徒を見ていると、先輩後輩問わず、中には同級生までいる。
何故が青子達のクラスの女子はいなかった。
訳は・・・クラスみな・・・快斗と青子のこと暖かく見守る会のもの達なのである。
なので誰も入ってこない。
二人をからかったりはする。
快斗はなにも気がつかず青子に話しかけていた。
青子は今・・・快斗の話より・・・女子生徒の方に目がいっていた。
そして・・・・
「黒羽くんおはようーーっv」
一人の女子が話しかけるとみな、一斉に話しかけた。
快斗はその反応に吃驚していた。
「なぁ・・・青子・・・なんで女子がこんなに沢山いんだよ・・・」
「だ、だって今日は・・・っ!!!」
最後まで言う前に女子生徒達が駆け寄ってきた。
「黒羽くんvはぁーいチョコv今年も貰ってくれるよね?」
「私のも受け取ってーーー!!」
「ずるい!!!私が先だもんっ!!」
わいわい言いながらいつの間にか快斗は女子に囲まれていた。
(はぁっ!?チョコって一体どういうことだよ!)
快斗は今日がバレンタインデーだと言うことに気づいていなかった。
青子は女子生徒に囲まれている快斗を見てぷーっと頬を膨らませた。
(なによ・・・バ快斗・・・)
青子はそんな快斗を置いていくことにした。
「なによ!バ快斗っ!!!」
ふんっと言いながら歩いて行ってしまった。
「おいっ!青子!!!俺を置いて行くのかよぉっ!!!」
必死に青子に助けを求めようとするが、青子は全く聞いていない。
「あおこぉーーーーっ!!!!」



ガラガラ


教室の扉を開けて青子が入ってきた。
すぐに青子の所に恵子と他の女子がやってきた。
「青子!ちゃんと渡せた?」
「渡せたって・・・なにが?」
きょとんとしながら青子は恵子に聞き返した。
「・・・なにって・・・チョコしかないでしょ?
渡せたんでしょ?一緒に来たんだから」
「・・・・」
恵子の言葉に青子は下を向いてしまった。
「ま、まさか・・・青子?」
青子はそのまま席に歩いて行ってしまった。
その後を追って恵子も来た。
「渡せなかったの?」
「・・・だって・・・女の子が沢山いて・・・」
(女子達そこまで・・・。)
恵子は内心うぅ〜っと悩んでしまった。
「しっかしよぉ〜・・・黒羽ってそこまで鈍感なわけ?」
「バレンタインにはね・・・。」
「中森かわいそうだな・・・」
男子まで同情してくれてる。



「おいっ!!青子!なんで置いていくんだよ!?」
丁度その時快斗がやって来た。
もみくしゃにされて・・・頭はいつも以上にぼさぼさ・・・
疲れて席に着いた。
「はぁ・・・疲れた・・・」
ぐったりして机に身体を倒した。
「モテる男は辛いね〜v黒羽くんv」
「うっせぇー・・・こっちは大変んんだぞ?」
「一度でもいいからその台詞・・・言ってみて・・・」
男子はお互い肩を組みながら鳴き真似・・・。
そんな友人達をみて快斗放っておき、青子に話しかけた。
「なー・・・なんで先に行ったんだよ・・・?」
「だって・・・沢山人いたから・・・」
「それだけかよ・・・」
快斗の話し方に対して恵子はピシピシきていた。
(もとわといえば、原因はあんたでしょ!?なんで青子を攻めるのよ!?)
ムカムカしながらそこへ紅子がやってきた。
「あら、黒羽くん?その言い方はきつくない?」
「あー?どーしておめぇーが入ってくんだよ?」
紅子はそんな快斗の反応をみてクスクス笑いだした。
「なんでも笑う?」
「クス、これから素敵なものを見せてあげようかと思ってv」
悪魔に微笑みの様に笑っていった。
紅子は青子の連れて廊下に出ていった。
「あ、あかこちゃん・・・?」
紅子が何をやることかさっぱりわからなくそのままの指示に従った。
「みなさん、中森さんがチョコをくださるそうよ?」
紅子が一声かけると・・・廊下に男子が集まってきた。
「中森さんチョコくれるって本当ですか!?」
「僕にくださいっ!!」
「勿論、俺にだよね?青子ちゃん?」
中には図々しいやつもいた。
そして青子の周りは男子だけ・・・・
「えっ!そ、そのぉ・・・青子・・・えーっと・・・」
いきなり言われて青子は焦っていた。
それを見た快斗が勢いよく教室を飛び出しって行った。



「コラ!?なに集まってんだよぉ!?青子は俺のもんだ!!!」


青子を抱きかかえて叫んだ。
青子はそんな快斗の行動が恥ずかしくて、恥ずかしくて・・・
真っ赤になっていた。
「か、かいと!!!降ろしてよ!!恥ずかしい〜〜〜っ!!」
バタバタ暴れる青子。
少しずつだが・・・スカートが舞い上がっていた。
そのことに気づいた快斗は慌ててその男子の中から
抜け出しスカートを必死に押さえた。
男子達はそれにぶーっとブーイングをよこした。
快斗はギッと睨み付けてその場から去っていった。
「紅子さん・・・少し意地悪では?」
笑ってそれをみたい紅子に話しかける白馬。
「いいのよ。いい薬になるわよv」
「あなたという人は・・・」
はぁ・・・と溜息をついた。
「あら?あなたも人のことがいえる?」
「いや・・・その・・・」
どうやら女子生徒からチョコを貰う所を紅子に見られていたようだ。
勿論断ったが・・・
苦笑いしながら紅子に微笑んだ。
「紅子さん・・・?」
「知りませんわ・・・・」
フンッと言いながら歩いて行ってしまった。
「機嫌がなおるまでどれくらいかかるだろうか・・・」
紅子の機嫌を気にしながら後を追いかけていった。



青子は屋上に連れて来られた。
勿論担がれたまま・・・。
「もーう!!放して!降ろして!!」
「わぁーった降ろすからあんま騒ぐな!お子様青子!」
「お子様じゃないもんっ!!」
やっと降ろしてもらい、青子はその場に座り込んでしまった。
そして・・・やっと渡せると思ったが・・・
肝心のチョコを鞄の中に入れたままだった。
(ど、どうしよぉ〜・・・!!忘れて来ちゃった!!)
焦る青子を見ながらはぁ〜・・・っと溜息をつく。
「青子が探しているものはこれか?」
「えっ?」
ポン!っと音をたてて何かが出てきた。
「あーーー!!青子のチョコ!!!」
快斗の手の中には青子が一生懸命に作ったチョコがあった。
青子は快斗に飛びついて取り返そうとした。
「別に取り返すことねぇーだろ?俺が貰うものなんだから?」
快斗の台詞に青子は吃驚した。
「ど、どうして・・・」
「・・・悪かったな・・・気づくの遅くて・・・」
どうやらやっと今日が何の日か理解できたようだ。
「ならかえ・・っ!!!」
最後まで言う前に快斗に倒されてしまった。
快斗は丁寧に袋を開き、チョコを取り出した。
それを半分に割り、割った方を青子の口にくわえさせた。
「こんな風に、快斗、青子も一緒に食べてvってやって欲しいな〜vv」
「うぅーー!!!ぼかぁ〜!!!」
口にチョコをくわえているため上手くしゃべることが出来なかった。
「ほら・・・青子・・・?」
耳元で囁きかける。
青子は目を閉じながら快斗に口でくわえたチョコを差し出す。
それをゆっくり口の中に入れて行き、唇も一緒に頂戴した。
満足してニヤニヤ笑う快斗。
真っ赤になってなにも言えない状態の青子。
「青子最高だねv可愛かった〜〜〜vv」
「・・・最悪・・・」
機嫌が悪い青子の頬にちゅっとキスをして抱きしめた。
「バレンタインって最高〜〜vv」
機嫌の悪い青子だったが、子供のように無邪気に笑う快斗をみて思わず笑った。
「青子・・・大好きだ・・・」
「青子も・・・快斗が大好きだよ」



大変なバレンタインデーだったが・・・思い出の一つになった。




Fin…….






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